山形コミュニティ新聞WEB版

女性の美と健康

女性の薄毛

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 「薄毛」といえばひところは男性の悩みというイメージでしたが、昨今は女性で気にされる方が多く、むしろ男性を上回るほどです。

男性上回るほどの悩み

 お風呂の排水溝やブラシに絡みついた髪の毛を見た時、ぞっとした経験のある方も多いのでは?
 女性にとって髪が失われる悲しみや恐怖は深刻で、現実から目をそらすように鏡をあまり見なくなったり、外出時には帽子をかぶり、電車の中では頭を見下ろされるのがイヤで座席に座るのを避けたり…。
 やがて人前に出るのを避けるようになり、最終的にはうつ病を発症するケースもあるほどです。

主因はホルモンの減少

 女性を悩ませるそんな薄毛の原因の多くは、女性ホルモン(エストロゲン)の減少です。エストロゲンには髪を豊かに保つ作用がありますが、25歳ごろから徐々に分泌が減り、特に分泌が低下する閉経後は髪にハリやコシがなくなったり、抜け毛が増えたりします。
 逆にいえば、女性の薄毛の大半は加齢に伴うもので、遺伝や病気によるものではありません。

生活習慣の乱れも

 もっとも、ホルモンの減少以外にも薄毛の原因があるのは事実です。
 過度のパーマやカラー、ストレスや睡眠不足、乱れた食生活、タバコやアルコールなど、不摂生な生活習慣も薄毛の原因になり得ます。

改善は比較的容易

 治療ですが、遺伝の影響を強く受ける男性より女性の方が改善しやすいとされています。具体的には脱毛を防ぐ、または発毛を促す内服薬や外用薬を中心に、ビタミンやサプリメントなどを組み合わせて行います。
 お悩みの方は最寄りの医療機関に相談してみてはいかがでしょうか。

セントラルクリニック 院長

村山 一彦(むらやま かずひこ)

山形市生まれ。埼玉医科大学を卒業後、同大病院、篠田総合病院を経て2004年に産婦人科を中心とするセントラルクリニックを開院。社会福祉法人・慈風会の理事長として特別養護老人ホーム「なごみの里」、認可保育所「はらっぱ保育園」も手がける。

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