山形コミュニティ新聞WEB版

女性の美と健康

緊急避妊(アフターピル)

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 今回は性交渉後に避妊ができる唯一の方法である緊急避妊のお話です

多い妊娠中絶

 本題に入る前に、データによると国内では年間約20万件の妊娠中絶手術が行われ、女性の15.5%が妊娠中絶の経験があるとか。
 望まない妊娠は悲しいことです。原因は「コンドームを使わなかった」「使ったけど破れていた」などが多く、産まない、産めないという選択肢を選んだ理由は「相手と結婚していない」「経済的余裕がない」「仕事や学業を続けたい」などが目立ちます。
 中には「レイプされた」というケースも。

予防効果は98%!

 そこで本題の緊急避妊ですが、アフターピルとも呼ばれ、専用の薬剤を性交渉後72時間(3日)以内に服用するというものです。薬剤はあくまで妊娠予防薬であり、中絶薬ではありません。
 吐き気や腹痛などの副作用も報告されていますが、妊娠予防の効果は98%とされます。

市販薬ではありません

 注意点ですが、この薬剤は市販化はされておらず医師しか処方できません。ノルレボという薬剤の場合、お値段は1万5000円前後で、保険適用対象外。服用2週間後に必ず妊娠反応を見ることもお忘れなく。

半数以上「知らない」

 女性の12%が緊急避妊の薬剤を使いたいと思った経験があるとか。その一方、日本家族計画協会(東京)が2016年に男女約1200人に実施した調査では、緊急避妊の方法を知っている人の割合は約46%と半数を下回っていました。

あなたの権利です

 安全で確実な避妊法を選択する権利を、あなたはお持ちなのですよ。

セントラルクリニック 院長

村山 一彦(むらやま かずひこ)

山形市生まれ。埼玉医科大学を卒業後、同大病院、篠田総合病院を経て2004年に産婦人科を中心とするセントラルクリニックを開院。社会福祉法人・慈風会の理事長として特別養護老人ホーム「なごみの里」、認可保育所「はらっぱ保育園」も手がける。

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