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編集長インタビュー

(有)バリュー・クリエーション(天童市) 長谷山 裕さん

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長谷山 裕(はせやま・ひろし)1958年(昭和33年)酒田市で生まれ、山形市で育つ。市立6小→市立6中→日大山形高を経て早稲田大社会科学部へ。卒業後の81年に日本リクルートセンター(現リクルート)入社、広告営業に携わるも「リクルート事件」を機に89年退社、オーストラリアに渡りレストランやカラオケクラブを経営する。91年に帰郷し、奥さんの実家である多田木工(天童市)で働くうち、97年に同社の広告代理店としてバリュー・クリエーションを創業。2000年に不動産業、05年に住宅建築業に進出するなど業容を拡大中。県宅地建物取引業協会副会長、徳良湖ヨット倶楽部理事長なども務める。64歳。

ローコスト住宅を定価で提供
  大手との競合は独自の路線で

――大学で同期、歳はボクが1つ上で。
 「8月18日の『早大演奏旅行・山形公演』でご一緒しましたね」
――長い付き合いだけど、改めて御社の沿革を。

広告代理店で創業

 「創業は38歳の時、多田木工の1室を借りて同社の広告を手がけたのが始まり。だけど広告代理店としてハウスメーカーと仕事をするうち、この業界には〝定価〟という概念が希薄なことが分かってきたのね」  
 「具体的には家を売る際、最初は安い見積もりから入って、あれもこれも合わせていくと最終的にはとんでもない金額になっちゃう。それではお客様に不親切だし、違うやり方で参入すればビジネスチャンスも見い出せるんじゃないかと」
――違うやり方って?

「コミコミの家」が柱

 「かかる費用はすべて公開して『これ以上はかかりません』という定価を設定した。それが弊社の柱である『何から何まですべてコミコミの家』。売れ筋は24坪3LDKで1450万円。1カ月のローン支払いはおおよそ3万8000円ぐらい」
 「ターゲットは子育てファミリー。始めてから15年、年間建築実績は25~30棟かな」
――最近は新機軸も。
 「電気代を自在に制御でき、災害にも強い県認定のやまがた省エネ健康住宅『零和の家V-スマート』を2本目の柱とすべく取り組んでます。ただこちらは4000万円とお高くなるので、長い目で見ていかないと」

趣味はヨット

――ヨットマンとしても知られた存在で。
 「子どものころから船乗りになりたくて、大学時代はヨット部で部活ざんまい。就職する時も当時の江副浩正社長が『必ずヨット部を作るから』って約束してくれたから、内定していた都市銀行を蹴ってリクルートに入ったぐらい(笑)」
――江副さん、例の事件でコケちゃって(苦笑)
 「約束通りヨット部を作ってくれて、大型艇もそろえてくれたけど…。ボクはリクルートを辞めて、山形に戻ってからも土日はヨット漬け。今も現役ヨットレーサーで」

来月には世界選手権にも

 「ただ2年前に足を痛めちゃって…。そんな時に障害者でも乗れる〝ハンザ級〟の存在を知った。以来、徳良湖ヨット倶楽部でこの艇種を導入したり、北村山高校でセーリングチームを結成し、昨年10月に広島で開催されたアジア太平洋選手権に出場させたり」
――大活躍だね。
 「10月15~21日にはポルトガルで開かれる世界選手権に妻と出場します。2人合わせて129歳!老体に鞭打って頑張ってこようと(笑)」

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