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編集長インタビュー

ヘアメーク専門店 ancoco(南陽市)代表 後藤 希望さん

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後藤 希望(ごとう・のぞみ)1985年(昭和60年)南陽市生まれ。米沢商業から仙台市のヘアメーク専門学校に進み、卒業後、ヘアメークアーティストとして仙台市を拠点に活動。2016年と17年には、パリ、ミラノ、ロンドンと合わせ「世界4大コレクション」と呼ばれるニューヨーク(NY)コレクションに参加し、世界トップレベルのモデルのヘアメークやセットを担当した。出産を機に20年に帰郷、22年11月赤湯でヘアメーク専門店「ancoco(アンココ)」を開業。37歳。

美容室とはひと味違う技術
 幅広い方に提供していきたい

――ヘアメークアーティストってどんなお仕事?

32歳まで仙台拠点に活動

 「美容師のように髪を切ったり染めたりするのではなく、髪型のセットやお化粧を専門に行います。この仕事を選んだのは、母が美容師をしていて業界的に身近だったことと…」
 「中学の時にテレビでパリコレの模様を見て、『将来はパリコレに行ってモデルさんのヘアメークがやりたい』と思ったのがきっかけでした」
――で、高校卒業後に専門学校に行かれたと。
 「卒業後は仙台市のヘアメーク事務所に所属し、助手から経験を積んで。自信がついた28歳の時に独立、32歳までフリーで複数の事務所と契約し、仙台や福島県、東京で活動してました」

NYコレにも参加!

――パリコレじゃないけどNYコレに行って!
 「先輩から誘われて。個人ではなくチームでの参加でしたが、異国の地での大舞台は驚きと緊張の連続。戸惑う間もなく、モデルさんの出番は次々にやってくるし…」
 「でもメークしたモデルさんをランウェーに送り出す瞬間は達成感でゾクゾクでした(笑)」
――県内に同業者っているんですか?
 「仙台には何人もいらっしゃいますが、県内だと美容室が髪のセットやお化粧も手がけていて、ヘアメークアーティスト専業は私だけだと思う」
 「美容室との違いですか?それぞれに強みがあって、私も美容師免許は持っていますが、カットの技術を上げたいとは思わない。それより磨いてきたヘアメークの技術をいかし、お客様が満足のいくサービスを提供していきたいと」
――昨年11月にご自分のお店も出されました。

赤湯に〝自分の城〟を

 「提供しているメニューはブライダルのヘアメークを中心に入学式や卒業式のヘアメーク、まつげや眉のパーマなど。ブライダル業界とタイアップし、県内各地の名所を舞台にした『ロケーションフォトプラン』にも力を入れています」
――「ancoco」の店名はどこから?
 「双子の娘の名前が『暖心(あこ)』と『優心(にこ)』で、『aco』と『nico』を組み合わせて付けました」
――でも市場規模を考えれば、仙台とか山形で開業した方がよかったんじゃない?

娘が命

 「私、シングルマザーで、娘たちとの今の生活を大事にしたい。不思議ですね、20代のころは仕事一筋で、子どもなんて好きじゃなかったのに」
 「今では、好きな人のためには死ねないけど、子どものためなら死ねるって思いますもの」

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