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健康講座・医学のうんちく

肥満と男性機能

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 肥満が糖尿病やメタボリック症候群のリスクを高めることは知られていますが、男性機能への影響も注目されています。

テストステロンに影響

 米ミシガン大の研究チームが2017年に肥満度を示すBMI(体格指数)が 24以上の男性246人を対象に調査したところ、内臓脂肪組織および皮下脂肪組織の減少が代表的な男性ホルモンであるテストステロンの上昇に関連することが分かりました。
 同様の変化は肥満に対する減量手術を施行した男性でも報告されており、肥満の改善が男性機能に好影響を与えると推測されます。

精子の質も低下

 デンマーク・コペンハーゲン大の研究チームは22年、BMIが 32~43の18~65歳の男性56人を対象に肥満と精子の質の関連性を調査しました。
 まず低カロリーの食事療法を8週間続けたところ、BMIは5.0低下し、精子濃度は1.49倍、精子数は1.41倍に増加しました。
 その後、有酸素運動や薬物などで減量に取り組んだ群と、何も施さずに体重が増加した群に分けて調べた結果、前者の約半数で精子濃度と精子数は維持され、後者では精子濃度、精子数のいずれも低下していました。

〝朝立ち〟の頻度は?

 横浜新緑総合病院の石川公庸医師が、人間ドックを受診した939人の男性にアンケートを実施したところ、過去半年間の早朝勃起(朝立ち)回数が1週間に3回以上と回答したのは、23~39歳で42%、40~49歳で23%、50~59歳で15%、60~69歳で16%、70歳以上で6%で、加齢とともに早朝勃起頻度は低下していました。
 また10キロ以上の体重増加と現在の運動習慣の欠如が早朝勃起頻度を低下させていました。

余分な体重は落として

 余分な体重を落として体重を維持することは、男性機能の改善・維持につながるようです。

山形徳洲会病院院長

笹川 五十次(ささがわ いそじ)

1982年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業、86年同大学大学院修了後、ハワイ州立大学医学部を経て、04年に山形徳洲会病院副院長、08年から現職。日本泌尿器科学会認定泌尿器科専門医、日本透析医学会認定透析専門医、日本腎臓学会認定腎臓専門医。

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