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高齢者の性

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 高齢化社会の進行とともに、週刊誌などで「高齢者の性」に関する特集記事を頻繁(ひんぱん)に見かけるようになりました。

健康、幸福感にも影響

 米シカゴ大の研究チームは2010年、性交渉を継続中の高齢男性は性交渉が途絶えている男性に比べ、健康状態が4.6倍良好であると報告しています。
 また英アングリア・ラスキン大の研究チームが18年に50~89歳の男女5879人を対象に調査したところ、性交渉が活発な男女はそうでない男女より高い幸福感を得ており、性機能障害は男女ともに幸福感の低下と関連していました。

最も充実した年代は?

 今年刊行された「女医が教える性のトリセツ」などで知られる富永喜代医師は、30~80歳代の男女を対象に性についてインターネット調査を実施しています。
 それによれば、最高だった性交渉の年代は、20歳代10.6%、30歳代11.4%、40歳代17.9%、50歳代24.4%、60歳代29.3%、70歳代6.5%でした。
 40~60歳代の性交渉が最高だったとする回答が多かったわけで、やはり経験を重ねることで充実した性交渉が得られるということでしょうか。

〝朝立ち〟の利用も

 また性交渉する時間帯は22~24時が24.2%と最も多く、昼食前後が15.6%、24時以降が11.3%、6~9時が11.3%、4~6時は9.1%。全体の3分の1は午前中で、早朝の場合は早朝勃起(ぼっき)(朝立ち)を利用していました。
 性交渉に関する悩みでは勃起不全が最も多く、中折れ、セックスレス、パートナー探し、早漏、遅漏と続きました。
 性交痛や膣萎縮(ちついしゅく)の経験は男性18%、女性31%にとどまっていました。

正しい情報を

 中高年の性の悩みを認識し、正しい情報を取捨選択することが幸福な中高年の生活を送るために重要だと思われます。

山形徳洲会病院院長

笹川 五十次(ささがわ いそじ)

1982年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業、86年同大学大学院修了後、ハワイ州立大学医学部を経て、04年に山形徳洲会病院副院長、08年から現職。日本泌尿器科学会認定泌尿器科専門医、日本透析医学会認定透析専門医、日本腎臓学会認定腎臓専門医。

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