山形コミュニティ新聞WEB版

健康講座・医学のうんちく

男性ホルモンと食事

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 男性ホルモンを増やすためにはどんな食事をとればいいのでしょうか。

肉は無関係?

 米ハーバード大の研究チームは2019年、18~23歳のスペイン男性206人を対象に赤身肉、鶏肉などの白身肉、加工肉、レバーなどの内臓肉、魚肉、貝類の摂取と男性ホルモン値の関連性を調査しましたところ、いずれの肉類も男性ホルモン(テストステロン)値との関連性を認めませんでした。

過度のタンパク質は×

 英ウスター大のウィテカー博士が今年、過去の研究論文を統合し、より信頼性の高い結果を導き出す「メタ解析」という手法で検証したところ、タンパク質を過度に摂取した場合にテストステロン値が低下することを突き止めました。
 タンパク質を過度に摂取すると、一定量のタンパク質は尿素に変換されて排泄されますが、一定量を超えると体内に毒性のあるアンモニアが蓄積します。これを抑制しようとする体内サイクルの反応が影響していると考えられます。

炭水化物は少なめに

 また同大が昨年、炭水化物の摂取量とテストステロン値の関連についてメタ解析した結果、摂取量が少ない方がテストステロン値が高まることが分かりました。
 同様にブラジルの研究チームは今年、メタボリック症候群の男性18人を対象に低炭水化物食群と対照群を3カ月間比較する臨床試験を実施報告しています。
 低炭水化物食群で体重、腹囲、BMI(体格指数)は減少し、勃起機能スコアや男性更年期障害スコアも改善、テストステロン値も上昇しました。同チームは低炭水化物食がメタボリック症候群の改善に寄与し、テストステロンを増加させたと結論づけています。

つまり結論は…。

 結論として、男性ホルモンの維持には適正量のタンパク質と炭水化物の減量が有効のようです。

山形徳洲会病院院長

笹川 五十次(ささがわ いそじ)

1982年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業、86年同大学大学院修了後、ハワイ州立大学医学部を経て、04年に山形徳洲会病院副院長、08年から現職。日本泌尿器科学会認定泌尿器科専門医、日本透析医学会認定透析専門医、日本腎臓学会認定腎臓専門医。

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