山形コミュニティ新聞WEB版

女性の美と健康

マスクと熱中症

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 間もなく夏本番。コロナ禍で迎える2度目の夏ということになりますが、昨年と同様、注意が必要なのはやはり「マスク熱中症」です。

水分補給が怠りがちに

 コロナ禍で求められる「新しい生活様式」ですっかり定着したマスクですが、マスク着用は心拍数や呼吸数、血中二酸化酸素濃度の上昇につながりやすく、身体に負担がかかることが指摘されています。
 何より、体の熱が放出されにくくなって体温が上がりやすくなるほか、口内が湿った状態になるので喉の渇きを感じなくなり、水分補給を怠りがちになります。これがマスク熱中症を引き起こしやすくなる原因です。

行政も注意喚起

 このため環境省と厚生労働省は、新しい生活様式における「熱中症予防行動のポイント」をまとめ、気温や湿度が高い中でのマスク着用には注意が必要だとしています。
 また屋外で人と十分距離を確保できる場合はマスクを外し、1日1.2リットル程度の水分補給と、大量に汗をかいた時は塩分摂取を心がけるよう呼びかけています。

マスクを外す勇気も

 気がかりなのは、多くの人が「人目が気になってマスクが外せない」と感じていることで、ある製薬会社が行ったアンケート調査でも「マスクが外せない」「常にマスクをしていないといけないと思っている」という回答が70~80%に達していました。
 マスク熱中症を防ぐためには、マスクを外す勇気も求められそうです。

適度な運動を

 最後に、体の水分を蓄えているのは筋肉で、家に籠ってばかりでは筋肉は衰えるばかりです。熱中症を避けるためにも適度な運動に努めたいものです。

セントラルクリニック 院長

村山 一彦(むらやま かずひこ)

山形市生まれ。埼玉医科大学を卒業後、同大病院、篠田総合病院を経て2004年に産婦人科を中心とするセントラルクリニックを開院。社会福祉法人・慈風会の理事長として特別養護老人ホーム「なごみの里」、認可保育所「はらっぱ保育園」も手がける。

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