山形コミュニティ新聞WEB版

女性の美と健康

VIO脱毛

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 昨今、患者さんを診察していると、アンダーヘアを脱毛している方が多いのに気づかされます。聞くところによれば、10代~30代の女性の約80%は脱毛しているとか。

デリケートゾーン脱毛

 脱毛に関する用語で「VIO」という言葉があります。Vライン(ビキニライン)、Iライン(陰部の両側)、Oライン(肛門付近)のアンダーヘアの総称です。つまり「VIO脱毛」とは、これらデリケートゾーンの脱毛を指しているわけです。
 脱毛の方法としては医療脱毛、サロンでの光脱毛やワックス脱毛、カミソリや除毛剤を使った自己脱毛などがあります。

目的は様々

 その目的ですが、月経時の処理が楽になる、臭いが軽減できる、セックスライフが向上する、老後寝たきりになった時の介護が軽減される――など様々あるようです。
 米国では「男女とも高学歴な人ほどVIO脱毛をしている」との報告もあります。

私見を申し述べれば

 ただ私見を申し述べさせていただければ、私たちの身体に無駄なものなどありません。「ムダ毛処理」という言葉が跋扈(ばっこ)していますが、毛には大切な役割があります。
 髪は頭部を守り、眉毛は汗が目に入るのを防ぎ、まつ毛は異物が目に入るのを防ぎ、わき毛はわきの下にあるリンパ節を守ります。
 大切なところには毛がはえると教わった我われ世代にとっては、陰毛も聖なる陰部を守るために神様が命じたと信じたいのですが…(苦笑)。

慎重にご検討を

 VIO脱毛という風潮は当面続くと予想されますが、処理の仕方によってはアクシデントが発生することもあり、安易に考えず慎重に検討するようにしましょう。

セントラルクリニック 院長

村山 一彦(むらやま かずひこ)

山形市生まれ。埼玉医科大学を卒業後、同大病院、篠田総合病院を経て2004年に産婦人科を中心とするセントラルクリニックを開院。社会福祉法人・慈風会の理事長として特別養護老人ホーム「なごみの里」、認可保育所「はらっぱ保育園」も手がける。

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