山形コミュニティ新聞WEB版

女性の美と健康

暑熱馴化

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 気象庁によると、今年は各地で梅雨の時期が早まり、夏の気温は例年より高くなりそうだとか。夏の暑さに備えるため、今回は「暑熱馴化」についてお話ししましょう。

目指すのは環境への慣れ

 馴化とは聞きなれない言葉ですが、環境の変化に応じて生物が時間をかけて適応することを意味します。寒い環境に慣れることを「寒冷馴化」、高い山など酸素濃度が低い環境に慣れることを「高地馴化」といったりします。
 暑熱馴化で暑い環境に慣れることにより、体温が上がりにくくなったり、汗をかきやすくなったりする身体づくりを目指します。これからの時期に注意が必要な熱中症対策としても有効です。

運動を心がけましょう

 具体的に何をすればいいかと言うと、大切なことは今の時期から汗をかいておくことです。まずは運動です。目安として1日30分程度のウォーキング、ジョギングなら15分程度を心がけましょう。当然、サイクリングなどもお勧めです。
 コロナや紫外線のことを考えて「あまり外に出るのは…」と言う方もいらっしゃるでしょう。そんな方には屋内での筋トレ、ストレッチなどで汗をかくのもお勧めです。

入浴やサウナも有効

 男女、年齢を問わず手軽に汗がかける入浴やサウナもいいでしょう。特にサウナは漫画「サ道」の影響で一大ブームが巻き起こっているようで、〝ととのう〟ことは暑熱馴化や熱中症対策にもつながります。

今から少しずつ

 暑熱馴化は夏真っ盛りの時期ではなく、朝晩がまだ過ごしやすい今のうちから少しずつ行うことが肝要です。数日、暑さから遠ざかると最初から暑熱馴化しなければならないのでご注意を。

セントラルクリニック 院長

村山 一彦(むらやま かずひこ)

山形市生まれ。埼玉医科大学を卒業後、同大病院、篠田総合病院を経て2004年に産婦人科を中心とするセントラルクリニックを開院。社会福祉法人・慈風会の理事長として特別養護老人ホーム「なごみの里」、認可保育所「はらっぱ保育園」も手がける。

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