山形コミュニティ新聞WEB版

女性の美と健康

エイズ

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 性行為感染症のお話の最後、いわばラスボスはやはり「エイズ」です。

HIV感染が原因

 エイズとは、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染することによって引き起こされる病気です。HIVに感染すると体内の免疫細胞が破壊され、免疫力が低下する結果、ふだんなら問題のない細菌などにも感染しやすくなってしまいます。
 もっとも、HIV感染=エイズではありません。HIVに感染した人が、免疫力が落ちて特定の疾患を発症して初めてエイズと認定されます。

90%が性行為感染

 主な感染経路は性行為感染、血液感染、母子感染の3つです。全体の90%が性行為感染で、そのうちの多くが男性間性行為ですが、異性間の性行為でも感染します。
 よく「キスでうつるの?」「同じカミソリを使ったら?」「同じ蚊に刺されたら?」といった質問をいただきますが、無用の心配です。それらによって感染することはまずありません。

すぐに症状は現れず

 HIVに感染してもすぐには症状は現れません。しかし体内ではHIVが増殖を続け、人によって数カ月~10年以上と差はありますが、健康な人ならかからない様々な疾患を発症するようになります。
 エイズとなると悪性腫瘍や悪性リンパ腫などを発症しやすく、生命の危機に見舞われます。

コンドームの使用を

 ただエイズは恐ろしい病気ですが、治療薬の開発も進んでおり、現在は感染を早期に発見すれば「死の病」ではなくなっています。
 何より感染しないことが1番です。そのためには性行為時にはコンドームの使用を心がけましょう。ただエイズは恐ろしい病気ですが、治療薬の開発も進んでおり、現在は感染を早期に発見すれば「死の病」ではなくなっています。
 何より感染しないことが1番です。そのためには性行為時にはコンドームの使用を心がけましょう。

セントラルクリニック 院長

村山 一彦(むらやま かずひこ)

山形市生まれ。埼玉医科大学を卒業後、同大病院、篠田総合病院を経て2004年に産婦人科を中心とするセントラルクリニックを開院。社会福祉法人・慈風会の理事長として特別養護老人ホーム「なごみの里」、認可保育所「はらっぱ保育園」も手がける。

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