山形コミュニティ新聞WEB版

女性の美と健康

不安神経症

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 新型コロナウイルスの感染拡大が世界を席けんしてこのかた、人々の精神に与える影響、特に「不安神経症」の増加が指摘されています。

様々な症状が

 不安神経症とは、特定の状況や特定の要因によって引き起こされるものではなく、あらゆる状況において強い不安や心配を抱いてしまう精神疾患と定義されています。
 具体的な症状としては、落ち着かない、イライラする、眠れない、食欲がない、頭痛や吐き気がする、発汗、頻脈、呼吸促進、胸やけ、腹痛など様々で、症状は最低でも6カ月以上にわたり、日常生活にも多大な影響を及ぼします。

ストレスが原因

 コロナとの関わりですが、感染するかもしれないという不安に加え、仕事や家族を失ったり、外出規制で社会的に孤立したりするなど、ストレスを抱える人が多いことが不安神経症の増加につながっているようです。  
世界的に増加傾向
 これは日本だけでなく諸外国でもみられる傾向で、国連のグテーレス事務総長は5月13日、コロナの世界的な感染拡大がメンタルヘルスの危機をもたらすと警告し、加盟国に対策を求める提言を発表しています。
 ちなみにコロナ騒動が持ち上がる以前の段階で、不安神経症の患者数は日本では1000万人、米国では4000万人とされていました。

専門医に相談も

 コロナに対する不安は誰もが大なり小なり抱えており、大切なのは素人判断をしないこと。症状がひどく、生活にも支障が出ている場合は心療内科など専門医を受診し、治療方針を決めてもらうのも一考でしょう。
 重症化すると「うつ病」にまで至ることもありますのでご注意を。

この機会にぜひ

 あらゆるがんの中で、予防できるワクチンはHPVワクチンだけです。年間約3000人の方が子宮頸がんで亡くなっていることを頭に置き、ぜひ接種なさって下さい。

セントラルクリニック 院長

村山 一彦(むらやま かずひこ)

山形市生まれ。埼玉医科大学を卒業後、同大病院、篠田総合病院を経て2004年に産婦人科を中心とするセントラルクリニックを開院。社会福祉法人・慈風会の理事長として特別養護老人ホーム「なごみの里」、認可保育所「はらっぱ保育園」も手がける。

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