あなたの目 健康ですか?/(161)災害への備え
2021年9月10日
9月1日は防災の日でした。10年前の大震災の発生以来、災害への備えの必要性が従来以上に叫ばれるようになり、眼鏡やコンタクトも「万一」に備えたいものです。
眼鏡は予備も
大震災では、地震や津波を免れて避難したものの、眼鏡やコンタクトがなくて不自由したという人が大勢いらっしゃいました。
そこでの教訓として、あらかじめ予備の眼鏡を避難袋に入れておいたり、外して眠りに就く時にはすぐに持ち出せるよう眼鏡を枕もとに置いておくことを心がけましょう。

点眼薬も忘れずに
点眼が必要な場合、医療機関をすぐには受診できずに困ることも多く発生します。
特に緑内障の方は点眼治療の継続が大切ですので、避難袋に点眼薬を入れておいたり、お薬手帳やそのコピーを入れておき、使用している薬が分かるようにしておきましょう。
備えたい人工涙液
災害発生後や復旧活動中に多いのが、ほこりなどが目に入っての目の表面のトラブルです。
人工涙液などで流すだけでも感染予防になりますので、普段からかばんの中に人工涙液を1本入れておくだけでも備えになります。
視覚障害者誘導の心得
視覚障害者の避難誘導をすることがあるかもしれません。誘導の仕方は、押したりひっぱったりしないで、肩や腕を貸す形で半歩前を歩いてください。
方向を示す場合は時計の針の位置、右であれば3時、左であれば9時、正面であれば12時と伝えるとわかりやすいことが多いようです。
◆ ◆
いざという時に備えておきたいですね。


金井たかはし眼科 院長
高橋 義徳
●(たかはし よしのり)1990年(平成2年)山形大学医学部卒業後、同大学眼科講師、ウプサラ大学留学を経て2007年10月に金井たかはし眼科を開院。日本眼科学会専門医。山形県眼科医会理事。
高橋 義徳
●(たかはし よしのり)1990年(平成2年)山形大学医学部卒業後、同大学眼科講師、ウプサラ大学留学を経て2007年10月に金井たかはし眼科を開院。日本眼科学会専門医。山形県眼科医会理事。