熱中症について

2019年8月9日
 厳しい暑さが続き、全国各地で熱中症にかかる人が増えています。県内でも河北町の自宅にいた54歳の男性が熱中症で亡くなるという痛ましい出来事がありました。

あなたの身にも

 熱中症は暑さで身体の温度調節が乱れ、体に熱がこもることによって引き起こされます。暑さが続くこの時期、立ちくらみやめまい、手足のしびれや筋肉がつるといった症状があれば熱中症(軽症)を疑ってください。
 県内では7月末から最高気温が30度を越える真夏日が続き、35度越えの猛暑日も。夜も気温が下がらず25度以上の寝苦しい熱帯夜が続きます。決して自分だけは大丈夫だとは思わないで。

熱中症について

症状を感じたら

 軽症の段階なら、涼しい場所に移動したり、部屋を涼しくすることを心がけましょう。水分と塩分の補給も忘れずに。
 対応が不適切で、頭痛や吐き気が出たら御注意。軽症の次の「中等症」で、すぐ首筋や脇の下、脚の付け根など太い血管の通る場所を冷やし、医療機関に相談を。
 最も重い「重症」になると、体温が40度以上に上がり、意識がもうろうとして痙攣がとまらなくなります。もう迷わず救急車にSOSを。

温度を下げる工夫を

 熱中症対策ですが、室内なら暑いと感じなくてもエアコン設定を下げ、除湿や扇風機で温度ムラをなくしましょう。屋外では涼しい服装を選び、可能なら炎天下ではなく夕方か朝方に行動しましょう。その場合も帽子や日傘のご利用を。
 体温調節が上手にできない小さなお子様、女性は月経中も御用心。十分な睡眠と、水分やミネラル、糖分が補える野菜たっぷりの朝の味噌汁やスープは有効です。

周囲への気配りも

 総務省の調べでは、今年の熱中症の半分以上は65歳以上の人だとか。暑いと感じにくい高齢者の場合、周囲の配慮が欠かせません。

熱中症について

熱中症について

院長
伊藤 真理子
(いとう・まりこ)1986年山形大学医学部卒業。山大病院、篠田病院を経て2005年6月に真理子レディースクリニックを開業。日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医。