村田先生の消化器系のお話/肝臓の役割

2011年9月23日
 健康診断で肝臓の異変を指摘され、青くなった方もおられるでしょう。

最重量級の臓器

 肝臓は腹部の右上方にあり、重さは1~1・5キログラムと臓器としては最大。血流が豊富で安静時でも大量の血液が流れ込み、その量は心臓から拍出される血液量の4分の1にも。血流が豊富なため色は暗赤色です。
 肝臓には様々な働きがありますが、中でも重要なのが(1)栄養素の処理・貯蔵 (2)胆汁の生成・分泌 (3)有毒な物質の解毒・分解・排泄――です。

村田先生の消化器系のお話/肝臓の役割

栄養素貯蔵、胆汁分泌

 これらを順を追って説明しますと、まず血液で肝臓に運ばれた糖質を吸収し、グリコーゲンを合成・貯蔵します。グリコーゲンは必要に応じて分解し、糖として血液中に放出します。
 同様に血液から吸収したアミノ酸から必要なタンパク質を合成・貯蔵し血液中に放出します。
 胆汁は食べた物の消化に必要です。胆汁はいったん胆のうに貯留され、食べ物を摂ると胆のうから十二指腸に排出されて消化を助けます。
 
有害物質を除去

 また有害な物質は肝臓の種々の酵素で抱合という過程を経て無毒化され、胆汁などへ排泄されます。読者の関心も高いと拝察しますが、アルコールも肝臓で有害物質とみなされ分解されます。
 分解の中間産物として生成されるアセトアルデヒドは悪酔いや二日酔いの原因になります。多量のアルコール摂取を続けていると肝臓の機能は低下していきます。

多量飲酒で障害も

 肝臓を調べる検査で一般的なのは採血検査で、「GOP」「GPT」といった数値が高ければ肝機能の障害の程度が大きいということです。採血検査で異常があれば、さらに詳しい採血検査、腹部超音波、コンピュータや磁気共鳴画像、血管造影などを使った検査が必要になります。


村田先生の消化器系のお話/肝臓の役割
村田 光太郎(むらた・こうたろう)

1963年上山市生まれ。山形東高から山形大医学部へ。卒業後、山大病院、東北中央病院、県立中央病院、寒河江市立病院などを経て2009年4月に山形市十日町で村田内科医院を開院。