《おしえて!編集長》 どうなるの?七日町の自転車道

2011年3月11日
 1年ちょっと前から山形市中心部の「ほっとなる通り」に自転車専用道ができましたよね。この自転車専用道を継続するか、廃止するかを巡って地元の商店街の意見が真っ二つに割れてるんですって。何がどうなってるの?
《おしえて!編集長》 どうなるの?七日町の自転車道

そもそもから説明して下さい。

国交省と警察が主導

 「大きな流れからいうと国の政策なんだよ。まず国土交通省は地球温暖化対策として自動車に代わって自転車の利用を後押ししたかった。一方で警察庁は多発する自転車と歩行者の接触事故を減らす必要に迫られてた」
 「そこで2つの役所が一緒になって2008年1月、全国98カ所を自転車道整備のモデル地区に指定したんだ。山形市も名乗りを上げてこの中に入ったというわけ」

ふ〜ん
 
山形では一昨年11月から

 「それで09年11月からほっとなる通りで始まったのが自転車道の社会実験。一方通行の東側に幅2・5メートルの自転車専用道がつくられ、縁石とポールで車道と区切られるようになったのはご存じの通りだ」
 「実施主体は誰かっていうと、さっきの2つの役所の出先である国交省山形河川国道事務所と県警察本部、それに十日町、本町、七日町の3商店街、山形市という面々だ」

始めて1年ちょっとたって、継続か廃止かで意見が割れてるって聞きましたけど。

《おしえて!編集長》 どうなるの?七日町の自転車道

環境・安全か客足か

 「そうなんだよね。自転車道ができて自転車と歩行者の接触事故が減ったという効果の反面、車の渋滞や混雑を招き、周辺の商店主からは客足が落ち込んでいるという悲鳴も聞かれるんだ」
 「継続派と廃止派の構図だけど、国交省山形事務所と県警は上の方針もあるから当然ながら継続だよね。市長も3月の議会で継続を求めていく方針を示した」
 「複雑なのが商店街。聞いてみると、十日町は継続、本町は『七日町さんに従いましょう』みたいなスタンス。で、肝心の七日町はといえば、ここが割れてるんだなあ」

具体的には?

七日町で意見対立 

 「去年の9月あたりから廃止派が街頭で署名運動なんかをやり始めたんだけど、去年10月に開いた理事会で七日町としては条件付きながら継続の方針決めたんだ」
 「廃止派にとってはこれが執行部の専横と映り、今年2月に臨時総会の開催を求めた。その結果、全82組合員のうち廃止が54票で継続の14票を上回っちゃたんだ」

じゃあ七日町としては廃止なわけですね。

組織上は廃止?

 「組織上はそうなるね。ただ去年10月に継続を決めて、それから半年もたたないうちにクーデターみたいな形で方針を覆された執行部や継続派はメンツ丸つぶれだよね。それに国交省山形事務所と県警も愉快であろうはずがない」

この先どうなるんですか。

検討委員会での協議に

 「いったんは条件付きで継続が決まったわけで、それを前提に実施主体をメンバーに改善策を探る『検討委員会』が設立されてる。ここでどういう議論になるかだね」