山形ガス社長 高橋 正次 氏

2009年8月14日
高橋 正次(たかはし・しょうじ) 1933年(昭和8年)秋田県象潟町(現在のにかほ市)生まれ。酒田東高から明治大学商学部に進み、卒業後の56年に山形銀行入行。業務企画部長、取締役酒田支店長、常勤監査役などを経て2002年から現職。75歳。
山形ガス社長 高橋 正次 氏

熱量変更事業
  創業以来の大仕事——

——やまコミと山形ガスさんは目と鼻の先で、外から御社の様子を伺ってると最近、社員数がやたらに増えてません?
 
3月から大プロジェクト

 「それはですな、3月から熱量変更事業をやっておるからです。私どもは山形市中心部の2万3000件に都市ガスを供給しておるわけですが、従来の原料は液化石油ガス。これを11月までにすべて天然ガスに切り替えようという事業なわけです」
 「天然ガスに原料が変わると供給する都市ガスのカロリーが高くなり、各家庭ではこれに合ったガス器具が必要になりますが、部品交換だけで対応できるケースもあります。それを1件ごとに戸別訪問して点検しておるわけで、1件当たり10万円のコストがかかる。当社の場合は10万円×2万3000件です」
 
他県から応援部隊が
 
 「ですから都市ガス各社はどこも創業以来の大事業。東北の都市ガス会社は順番にこの事業に取り組んでおりまして、南東北では山形が最後になります」
 「ご指摘の件ですが、増えてるのは社員ではなく、すでに事業を終えた宮城や福島の都市ガス会社からの応援部隊なわけです。『調整員』と呼んでおりますけど、115人ぐらいかな」

——原料が変わると我々の暮らしに変化はあるんですか? ガス料金が上がっちゃうとか。
 「ありません。先ほどのガス器具の点検そのものは無料ですし、まるまる買い替えとなった場合は有料ですが、部品交換で済めば私どもが負担します。ガス器具の対応が完了した後は料金はもちろん、調理や風呂を沸かすために要する時間も変わりがありません」
 
環境にも優しい切り替え

——そもそも、どうして原料の切り替えが必要なんですか?
 「地域によるバラつきをなくして全国統一基準にするという国の方針で、すでに99%以上が切り替わっています。また液化石油ガスの供給元は中東が多く、政情不安などで安定供給が担保できない。天然ガスはアジア諸国が多いので不安はなく、まして山形の場合は新潟からパイプラインで引いてくるんですから」
 「あと天然ガスはCO2の排出も少なく、環境に優しいクリーンなエネルギーなわけです」
 
難しいPR活動

——なるほどですけど、ガスって目に見えないだけにPRが難しいですよね。
 「難しいです」

——市内中心部で2万件超に供給してるってお話ですけど、やまコミは市内だけで8万部配ってますよ。
 「ご近所さんですから、協力し合っていければいいですな」