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編集長インタビュー

ゆうき総業(上山市) 代表 結城 伸太郎さん

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結城 伸太郎(ゆうき・しんたろう) 1980年(昭和55年)に神奈川県川崎市で生まれ、6歳から上山市に移り住む。市立南中を卒業後、市内の土木会社へ。19歳で塗装の世界に飛び込み、21歳の01年に1人で「ゆうき総業」設立。以後、順調に会社規模を拡大、現在は従業員32人、売上高は6億円。全国の塗装会社約230社で組織するボランティア団体「塗魂ペインターズ」副会長も務める。42歳。

人との出会いと運に恵まれ
  技術力は日本一だと思ってます

――塗装で売上高6億円って凄くないですか?
 「県内3位ですかね」
――急成長の理由は?

HP制作が契機に

 「そもそも生半可な知識や技術で独立したので、最初はネット情報に頼るしかなく、パソコンを開いたら全国の同業者のホームページ(HP)があるわ、あるわ。それらを参考に、ペンキ屋としては県内初となる自社HPを作ったんですね」
 「それで注文がポツ、ポツと入るようになり、それに気をよくしてHPもどんどん凝った内容に更新していった。すると同業者との横のつながりができてきて、いろんな情報を共有したり、技術力を競い合ったりして」
――今では技術力で高い評価を得ているとか。
 「日本一だと自負してます。塗装、防水、左官、タイルを自社で賄えるのが強みで、各分野に1級国家資格を持つ社員が何人も。こんな会社、全国でも稀有ですよ」
 「だから県内のゼネコンや首都圏からの仕事も入ってくる。技術力をバックに攻めの経営を続けていることが成長につながっているのかなと」 

社員のやる気が第一

――社員教育にも力を入れていると伺いました。 
 「モットーは実力主義、現場主義。やる気があればどんどん資格を取らせるし、責任ある現場を任せる。学歴や経験がなかった若者が今では幹部になり、第一線でバリバリ働いてます」
 「自分も勉強が嫌いで、10代の頃は高校にも行かず奔放な生活を送ってました。でも最初に入った土木会社の社長が厳しくも愛情のある人で、仕事や社会人としてのイロハを教えてもらった。人生最大の恩人です」
――池田塗研の池田佳貴社長が、「結城社長との出会いで人生が変わった」って。
 「そう言ってくれるのは嬉しい。自分もいろんな人との出会いがあって今があると思ってますから」

塗魂ペインターズ

――地域貢献活動も。
 「全国の塗装業者の有志で『塗魂(とうこん)ペインターズ』を組織、老朽化した学校や公共施設などの塗装直しをやってます。先月5日も全国から約100人が集まり、上山市民球場を塗り直しました」
 「2010年の結成以来、手がけた施設は約150カ所。17年にはリトアニアまで遠征、外交官の杉原千畝(ちうね)が『命のビザ』を発給して多くのユダヤ人を救った旧日本領事館(杉原記念館)のリフォームも」
――無償でねえ。

感謝されたい!?

 「塗装業者って下請けの仕事が多いでしょ。だからみんな、地域に貢献して人から感謝されることに無上の喜びを感じるんですよ(苦笑)」

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