編集長インタビュー
亀松閣(山形市)若女将 笹原 三聖さん
笹原 三聖(ささはら・みさと)1995年(平成7年)、明治22年創業の老舗料亭「亀松閣」社長の笹原智美氏(故人)の長女として山形市で生まれる。山大附属小・中学校、山形西高から昭和女子大文学部に進み、卒業後の2018年、世界にその名を知られる一流料亭「京都吉兆嵐山本店」に入社、接客業務などを学ぶ。24年2月に帰郷、若女将として、母親で女将の史恵さん、妹で調理場に立つ百可さんらと老舗料亭を切り盛りしている。29歳。
明治22年創業の老舗料亭
母娘3人で伝統を紡いで参ります
――ボクはお父さんと同じ年だったんだよ。
「そうなんですか」
――7年前に急性心筋梗塞で59歳で早世されて。
京都で女将修業
「当時、私は大学4年生で、妹は短大の2年生。突然のことでしたが、卒業後は私が女将修業で『京都吉兆嵐山本店』に、妹は料理人修業で同じ京都の『瓢亭』にお世話になることは決まっていたんですよ」
「『吉兆』の女将さんと母とは昔からの知り合いでしたし、『瓢亭』は父が若いころに修業を積んだところ。子どもは私たち姉妹だけなので、2人をそれぞれで勉強させたいということは両親から聞かされていて、中学の時から擦り込まれていたんですね(笑)」