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山形市野草園 フジバカマが開花/間もなくアサギマダラも
9月に入っても猛暑が続く中、平地よりは4度ほど涼しい山形市神尾の野草園でフジバカマの花が咲き始め、来園者に秋の気配を感じさせている。見ごろを迎える中~下旬になれば、「旅する蝶」アサギマダラも蜜を求めて飛来してくる。
万葉集に詠まれ、源氏物語にも登場するフジバカマは奈良時代に中国から渡来した多年草。晩夏から秋にかけて茎の先端に直径5ミリほどの淡い赤紫色の花を咲かせる。その蜜を大好物にしているのがアサギマダラ。
アサギマダラはアサギ色の美しい羽を広げると10センチにもなる大型の蝶。夏を北海道や本州北部で過ごし、秋には温かい沖縄などを目指して数千キロもの旅に出る。
フジバカマが咲き誇る野草園は、南下を前にしたアサギマダラの東北有数の飛来地として知られる。ふわふわと飛翔し、人間をあまり恐れないため、親しく触れ合うことができるとか。
16~24日は「アサギマダラ祭り」。期間中、山形交響楽団による金管三重奏のコンサート等も開催。問い合わせは023-634-4120。