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編集長インタビュー

城北電気工事(山形市) 社長 伊藤 誠さん

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伊藤 誠(いとう・まこと)1969年(昭和44年)山形市生まれ。市立七小、同二中、山形工業高から八戸工業大工学部電気工学科に進み、卒業後に独立系の電気設備工事で最大手の東光電気工事(東京)へ。同社東北支社で15年勤務した後、2006年に実家の城北電気工事に専務として入社。16年から社長。県中小企業家同友会山形支部長も務めた。53歳。

心に明かりを灯して地域貢献
 「ひかりの城北」と呼ばれたい

――城西町にあって城北電気とはこれ如何に?

仕事は電気工事の全て

 「城北町の市立七小の東に住んでいた祖父が、1961年(昭和36年)に自宅で電気工事業を始めたのが弊社の始まりです。ただ城北町にいたのは10年足らずで、城西町のこの地に本社を移して50年以上になります」
 「今風の横文字も含め社名変更を勧められることもありますが、やはり長年親しんできた社名ですし、社名を変えた途端にいきなり業績が悪化したりするのって怖いじゃないですか(苦笑)」
 「仕事の内容は照明を中心に電気工事の全て。9割以上がビルや工場など法人向けですが、最近では家庭用に電気自動車と電力を供給し合うV2H(ビークル・トゥー・ホーム)の設備工事も」
――法人向けでお堅い会社と思いきや…。

3年前から「孫の手隊」

 「3年前から主に高齢者世帯を対象に、電気に関する困り事に対応する『孫の手隊』を展開中です。照明やテレビなどで不具合が生じた際に駆け付け、必要な工事を行うサービスで、なにか地域に貢献できることはないかと」
 「やってみて感じるのは、社員が高齢者の笑顔に接し、達成感を感じてくれること。通常の法人向けの仕事ではあまり得られない経験で、社員のモチベーションアップなどの効果も生んでますね」
――いい話だなあ。
 「高齢者宅にうかがうと、電気設備だけでなく、その他もろもろの相談事も多いんですよ。『掃除を頼みたい』とか、『墓じまいをしてほしい』とか…(苦笑)。悩みは解決して差し上げたいけど、とても弊社だけでは対応できない」
――でしょうねえ。

今月からサービス拡大

 「そこで県中小企業家同友会山形支部の仲間に声掛けし、今月1日から地元企業紹介サービス『きいでけろ』を始めました。内容は、高齢者宅に関わらず一般家庭の生活に関する困り事をその道のプロ企業が解決しようというもので」
 「いわば『孫の手隊』の拡大版。これも地域貢献につながればと」
――地域貢献といえば夏祭りの期間中は…。

「願いちょうちん」も

 「コロナ禍で山形花笠まつりなどが中止になった2年前から、子どもの絵や願い事を記した提灯を中心部で掲げる『願いちょうちん やっしょまかしょ』を続けてます。提灯のひとつひとつの明かりが山形の希望の光りになって欲しい」
 「会社の目指すところは、明かりに携わる企業として地域から『ひかりの城北』と呼ばれるようになりたいですね」

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