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頭痛への対処法

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 頭痛の中で最も多いのが「片頭痛」と「緊張型頭痛」とされています。では、それぞれの頭痛が生じた時、とっさの対処法が異なるのをご存知ですか?

片頭痛には

 片頭痛は頭の片側(もしくは両側)が心拍に合わせてズキズキ痛みます。吐き気、嘔吐なども伴い、日常生活に支障が起きることもあります。
 人によっては頭痛が起きる少し前に、前兆(視界や感覚の変化)や予兆(気分や食欲の変化)を感じることもあります。
 片頭痛の対処法としては、部屋を暗くして、なるべく部屋で安静にし、痛むところを冷やすといいでしょう。

緊張型頭痛には

 緊張型頭痛は、頭の両側に痛みが出て、同じ強さの痛みが持続することが特徴です。頭の左右で痛みの差はありません。ふと頭痛が起きていることに気付き、知らないうちに治まっていることもあります。
 原因は精神的、身体的ストレスとされ、子どもから高齢者まで幅広い層にみられます。
 緊張型頭痛の対処法としては、軽くストレッチしたり、風呂で温まったりして血行を改善し、痛みを引き起こす物質を流し去ることが有効です。  

対処法は真逆です

 それぞれの対処法のキーワードは、片頭痛は「安静にする」「冷やす」、緊張型頭痛は「身体を動かす」「温める」で、真逆なのが興味深いところです。
 正しい対処方法をとるには自分の頭痛が片頭痛なのか緊張型頭痛なのかを知っておくことが大切です。

正しい治療を

 今回ご紹介したのはあくまでとっさの対処法です。頭痛の原因や背景は人によって異なり、痛み方や回数も様々です。
 それぞれに有効な内服薬や予防薬もあり、お悩みの方は専門医に相談されるのがいいでしょう。

TFメディカル 嶋北 内科・脳神経外科クリニック 医師

佐藤 篤(さとう あつし)

2002年山形大学医学部卒業。山大医学部附属病院、山形済生病院、済生館病院などを経て現職。日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医。医学博士。

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