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あなたの目 健康ですか?

ロービジョン

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 新年おめでとうございます。ところで読者の皆さんは「ロービジョン」という言葉を聞いたことがおありでしょうか?

日常生活に支障が

 ロービジョンとは、視力が弱かったり、視界が狭かったりで見えづらくなり、生活に支障が出ている状態を指します。
 世界保健機関(WHO)の定義では、眼鏡やコンタクトレンズで矯正した視力が0.05以上0.3未満の状態としていますが、実際にはまだ確立しているわけではなく、日本では視力や視野障害だけでなく、広く視覚障害のために日常生活に不自由のある状態をロービジョンとしています。

高齢者に多く

 ロービジョンになる原因は様々で、小さいころから視力が弱い人、高齢者に多い緑内障や白内障などが考えられます。
 日本眼科医会が2009年にロービジョン人口を推定したところ、約145万人にのぼりました。高齢者に多く、高齢化が一段と進むことを考えれば患者はさらに増えるとみられています。

ロービジョンケア

 視覚障害のために生活に支障を来している人を支援しようと、医療現場では「ロービジョンケア」も広がっています。これはリハビリや補助具などを通じ、残っている目の機能を最大限に引き出そうというものです。
 ケアはこうした医療的なものにとどまらず、社会的、教育的分野にも及びます。ただ一般にはあまり認知されておらず、成人でケアを受けている人はまだ少数派です。

眼科医に相談を

 これらの情報へのアクセスを助けるため山形県版スマートサイト“さくらんぼ”があります。
 ご本人や身内に該当者がいる場合は、眼科医に相談してみましょう。

金井たかはし眼科 院長

高橋 義徳(たかはし よしのり)

1990年山形大学医学部卒業後、同大学眼科講師、ウプサラ大学留学を経て2007年10月に金井たかはし眼科を開院。日本眼科学会専門医。山形県眼科医会理事。

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