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陰茎硬化症

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 「陰茎硬化症」とは、勃起時に陰茎が曲がってしまう疾患です。フランスのルイ15世の主治医だったペロニーが初めて報告したことから「ペロニー病」ともいいます。

白膜にしこりができると

 陰茎硬化症では、陰茎海綿体を覆う白膜という組織に繊維成分が増殖し、しこりができてしまいます。発生したしこりには伸縮性がないため、勃起時にしこりを軸として陰茎が曲がってしまうのです。
 年齢別では30代1.5%、40代3%、50代3%、60代4%、70代以上6.5%と中高年になるほど多く発症します。

場合により手術も

 陰茎の曲がりだけなら支障はありませんが、勃起時の痛みや勃起障害、性交障害を引き起こすような場合は治療が必要になります。 
 自然治癒は望めず、治療は症状が安定するまでは内服療法を行います。それでも効果が現れない場合はカルシウム拮抗薬を局所注射します。それでも効果が十分でなければ、縫縮や皮膚・血管の移植などの手術が必要になります。

東邦大の調査

 東邦大の研究チームは今年、過去に陰茎硬化症の手術を受けた患者202人と、泌尿器科手術を受けた陰茎硬化症のない患者(対照群)846人の血液型と患者背景を比較検討しました。
 結果は陰茎硬化症群はO型37.6%、A型36.1%、B型14.9%、AB型11.4%、対照群はO型29.1%、B型23.2%と、O型が陰茎硬化症に多く認められました。

O型に多く発症

 陰茎硬化症の原因となる白膜内のしこりは、炎症を促す物質「炎症性サイトカイン」の放出が関係しているとされます。O型は他の血液型と比べ炎症性サイトカインの血中濃度が高いことが分かっており、O型と陰茎硬化症に何らかの関連性があるのかもしれません。

山形徳洲会病院院長

笹川 五十次(ささがわ いそじ)

1982年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業、86年同大学大学院修了後、ハワイ州立大学医学部を経て、04年に山形徳洲会病院副院長、08年から現職。日本泌尿器科学会認定泌尿器科専門医、日本透析医学会認定透析専門医、日本腎臓学会認定腎臓専門医。

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