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新たなED治療薬

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 バイアグラやレビトラなど勃起不全(ED)治療薬の禁忌が、狭心症や心筋梗塞の治療に使われるニトログリセリン系の薬との併用ということは広く知られています。
 それが最新の研究により、ニトログリセリン系の薬そのものが新たなED治療薬になり得るとして注目されています。

ニトログリセリンが!

 従来のED治療薬とニトログリセリン系の薬はいずれも血管を拡張して血流を促す効果があり、併用するとより血圧が下がり、命に危険があるというのが禁忌とされてきた理由でした。 
 

一方、最新の研究ではニトログリセリンには従来のED治療薬と同様、そもそも勃起を促す一酸化窒素(NO)をつくり出す働きがあることに着目しています。

ロンドン大が調査

 英ロンドン大の研究チームが2018年、ED患者225人を対象に0.2%ニトログリセリンゲルを亀頭部に塗布して効果を調査したところ、国際勃起機能評価スコアは投与前の17.1から19.6と明らかに改善されていました。
 

塗布から勃起までの時間は5分で44.2%、10分で69.5%でした。同大では、ニトログリセリンが新たなED治療薬となる可能性もあるとしています。

ゲル剤の登場

 一方で米食品医薬品局(FDA)は6月、ED治療用ゲル剤に対し市販薬としての販売を承認しました。亀頭部に塗布するとゲル剤に含まれる水とアルコールが蒸発して亀頭部が冷却され、その後の温熱効果で神経が刺激されて勃起を促すというものです。


 塗布すると10分以内に勃起が得られ、約65%の使用者で性行為を行うに十分な勃起時間を維持することが可能とか。英国とベルギーでは店頭で売られているようです。

待たれる新薬の開発

 今後も新たなED治療薬の開発が待たれるところです。

山形徳洲会病院院長

笹川 五十次(ささがわ いそじ)

1982年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業、86年同大学大学院修了後、ハワイ州立大学医学部を経て、04年に山形徳洲会病院副院長、08年から現職。日本泌尿器科学会認定泌尿器科専門医、日本透析医学会認定透析専門医、日本腎臓学会認定腎臓専門医。

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