真理子先生の女性のミカタ/冷え症
手先や足先が冷える
冷え性は「手先や足先が冷えた感覚になること」とされています。寒くなると血管が収縮して血流が悪くなり、大切な脳や内臓を守るために手足の血流が後回しにされてしまいます。つまり冷えるのは手足だけでなく、身体全体も冷たい状態になっています。
冷え性の原因としては女性ホルモンの低下、自律神経の乱れ、食生活など生活習慣などが関わっているとされています。

冷えは万病のもと
冷え性で新陳代謝が落ち、免疫力が弱まれば様々な病気を引き起こします。症状として具体的には頭痛、肩こり、めまい、不眠、下痢や便秘、腹痛や腰痛、肌荒れ、月経不順や月経痛など多岐にわたります。
これらのことから〝冷えは万病のもと〟と言われているほどです。
食生活や入浴に工夫を
冷え性を予防するために、まず食事は身体を温める飲み物や食べ物を摂るよう心がけましょう。香辛料や寒い地方で採れる食材は有効です。タバコはNG。血管を収縮させて身体を冷やしてしまいます。
入浴は時間をかけて。半身浴やぬるめのお湯でも長めに入れば体の芯から温まります。重ね着も有効で、重ねるほど熱は逃げません。特に首回りや手首、足首は血流の要です。
妊婦さんはご用心
お嬢さんや妊婦さんが薄い下着やストッキングなどで冷たい手足をしていると心配でたまりません。そもそも大切な子宮や卵巣は、冷えないために身体の奥にあるのですから。
繰り返しになりますが、冷えは万病のもと、女性に冷えは大敵です。


伊藤真理子
●(いとう・まりこ) 1986年山形大学医学部卒業。山大病院、篠田病院を経て2005年6月に真理子レディースクリニックを開業。日本産婦人科学会認定産婦人科専門医。