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殺処分0(ゼロ)へ/村山保健所に聞く(下)

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飼い主のモラルが鍵

殺処分0(ゼロ)へ/村山保健所に聞く(下)

 村山保健所管内で殺処分された猫は2014年度673匹、15年度595匹、16年度282匹。減少してはいるものの、犬の殺処分数(14年度41匹、15年度24匹、16年度6匹)に比べ圧倒的な多さ。しかも8割近くが生後90日以下の子猫です。
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 犬は係留されていなければ保護の対象になりますが、猫はほぼ係留されておらず、屋外を徘徊していても飼われている猫なのか、野良猫なのかの判断は難しいところ。仮に野良猫だとしても保健所は法律上、保護することができないそうです。
 つまり、保健所が保護する猫はほぼ100%が飼い主の持ち込み。不妊手術をしないままメス猫を屋外に放し、〝自由恋愛〟の末に子猫が生まれて慌てて保健所に駆け込むケースが大半とか。
 オス猫が去勢されていれば多少なりとも持ち込みは減少するのでしょうが、オス猫の飼い主は自宅で子猫が生まれるということがないため、危機感はメス猫の飼い主以上に気薄なようです。

殺処分0(ゼロ)へ/村山保健所に聞く(下)

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 13年度に「飼い主の終生飼養の責任」を求める法律が施行されたのを受け、14年度から県内4保健所では原則として飼い主の持ち込みによる犬の保護には応じていません。猫は持ち込み件数の多さから後手に回っていましたが、村山保健所では現状のままでは「殺処分ゼロ」の実現は難しいと判断、17年度からは犬と同様、飼い主の持ち込には応じない方針に転換しています。
 実際、今の時期は猫の繁殖期に当たるため持ち込みが増えるのが例年のパターンですが、村山保健所の場合、4月以降は事故等で負傷した猫を除いた保護数はゼロ、殺処分もゼロだそうです。
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 ただ、「不妊手術をする」「手術が嫌なら屋外に出さない」といった〝飼い主のモラル〟が守られない限り、保健所の保護数・殺処分ゼロが実現しても、行き場を失った子猫は野良猫になるだけ。
 実際、村山保健所が昨年度まで実施していた猫の譲渡会で、引き取られた猫は10%前後にとどまっていたようです。
 野良猫対策として「地域猫」に取り組む町内会もありますが、そこに持ち込む飼い主が現れるほか、猫の行動範囲は広く、地域を越える場合もあるので問題の抜本解決にはならないという指摘もあります。

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