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編集長インタビュー

山形商議所副会頭 高島電機会長 井上 弓子さん

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井上 弓子(いのうえ・ゆみこ) 1947年(昭和22年)東根市で生まれ1歳の時に山形市へ。山形西高から清泉女子大学に進み、卒業して2年後に大手広告代理店に勤めるご主人と結婚。東京で専業主婦として2人の子どもを社会に送り出した後の96年、請われて山形に戻り高島電機取締役に就任。2001年常務、03年社長、11年会長。商議所副会頭は6月30日付けで就任。このほか商議所女性会会長、みやぎ・やまがた女性交流機構会長なども務める。64歳。

専業主婦から社長、会長へ
 山形商議所初の女性副会頭に――

――商議所の副会頭に井上さんがなるのって、ボクは大賛成ですね。
 
歓迎ムードにびっくり

 「清野(伸昭)会頭がお見えになるというので何かお願いされるとは覚悟しましたけど。会頭からは『商議所の構成メンバーは大半が自営業者で奥さんの内助が支え。女性の立場から奥さん方を支えて欲しい』って」
 「それでお引き受けして6月30日の通常議員総会で承認をいただきました。拒否反応もあるかなと思ったけど、驚いたのが総会後の懇親会。みなさん本音で歓迎してくれてるんだなって」
――5年前に当時の後藤靖子副知事が「山形は女性の地位が低くて東京より20年遅れてる」って話してたのが印象的で、ボクも同感でした。
 
進む女性の地位向上

 「山形も変ってきてますね。着実に女性の社会進出は進んでいて、女性の副会頭なんて4~5年前にはあり得なかった。全国で514の会議所があるそうですが、女性副会頭は16人だけ。ちなみに1人だけ浦安に女性会頭がいるんですって」
――でも第一戦で働いてる女性って(もちろん男性も)ギスギスした感じになりがちですけど、井上さんって全然そんなところがなくてホンワカしてるから素敵ですね。
 「そうですか(笑)」
――こっちに戻られる前は東京で専業主婦やってらしたんですよね。
 
2代続く女性社長

 「主人の父が小説家(注・故井上靖氏)で時おり手伝いには行ってましたが、基本は25年近く専業主婦。その間に難病だった下の子を6年の看病の末に亡くし、難病支援の会を立ち上げてライフワークにしようと思ってたんですけど」
――それがお母さんの後継ぎで呼び戻されて。
 「電設資材を扱う高島電機は祖父が創業しました。息子だった父が2代目を継ぎますが、若くして亡くなり、39歳で未亡人になった母が社長を継いで38年つとめました。次が私だから女性社長が2代続くわけね」
――会長に退かれてもこの間、ず~と業績を上げてるのがスゴい。
 
周囲から助けられ

 「社長就任がITバブル崩壊の年。その後、リーマンショックとか震災とかありましたけど、赤字にした年はないです。秘訣は特にありません。山形出身なのでみんなが助けてくれるから」
――助けてやろうって思わせるところが人徳というか、またまたスゴいところですよ。
 「そうですか(笑)」

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