内科あれこれ
肥満について
肥満が体に悪いことは人口に膾炙しています。肥満がなぜ体に良くないかというと、3大成人病である、がん、脳卒中、心疾患の原因とされているからです。
BMIが25以上なら
肥満の診断にはBMI(体格指数)が使用されます。BMIの計算式は体重(キロ)を身長(メートル)の2乗で割った数字で、例えば身長170センチで65キロなら、65÷(1.7×1.7)で22.49になります。
日本肥満学会ではBMIで18.5未満を「低体重」、18.5~25未満を「普通」、25以上を「肥満」と定義しています。
解消は難しく
肥満の原因としては、エネルギーやアルコールの過剰摂取、喫煙、ストレス、加齢による性ホルモンの減少など誰もが想像できることばかりですが、治療となると難しいものです。
食欲減退を通じて体重を減らす糖尿病の薬もありますが、いわゆる〝やせ薬〟はありません。
肥満はその人の生活習慣や体質に由来するもので、それを変更するのは容易ではありません。
私事ですが…。
私事ですが、コロナで肥満が重症化の要因になると知り、現在はダイエットに挑戦中。当初のBMIは30超(!)でしたが、「呼吸不全で苦しむのは嫌」という思いから一念発起しました。
食生活では炭水化物を極力減らしています。勤務中は外食を控え、愛妻弁当を用意してもらうことに。また昼休みや患者さんが途切れる時間を縫って、1日1万歩を目標に歩いています。
何か目標を持って
こんな生活を3年近く続けたおかげで、BMIはようやく25未満に。私の場合はコロナへの恐怖でしたが、やはり何か目標を設定して継続するしか対策はないようです。
きくち内科医院 院長
菊地 義文(きくち よしふみ)
1985年(昭和60年)東北大学医学部卒業。同大医学部第三内科を経て96年に山形市立病院済生館へ。2013年4月に「きくち内科医院」開院。