防災の日
9月1日は防災の日。今年も国内各地で豪雨被害が出たり、ハワイのマウイ島では大規模な山火事が発生したりで、日常生活を送るうえでゆめゆめ油断は禁物です。
予備の眼鏡を避難袋に
「眼鏡やコンタクトレンズも「万一」に備えておきましょう。東日本大震災では、避難したものの眼鏡、コンタクトがなくて往生したという話を頻繁に耳にしました。
眼鏡の方は必ず予備の眼鏡を避難袋に入れておくようにしましょう。ワンデーの方は数日分のコンタクトと眼鏡を避難袋に。ワンデー以外の方は避難先ではコンタクトケアが十分にできない場合があるため、予備の眼鏡を忘れないようにしましょう。
点眼薬やお薬手帳も
また災害時には生産態勢や輸送に支障が生じ、普段使っている薬が入手しにくくなる事態も考えられます。点眼治療の継続が大切な緑内障の方は点眼薬やお薬手帳のコピーを避難袋に入れておくことをお勧めします。
普段は点眼をしていない人も、人工涙液(るいえき)を1本入れておけば心強いでしょう。復旧活動中に多いのが、ほこりなどが目に入って生じる結膜炎などの目の表面トラブル。そんな時にも人工涙液は役に立ちます。
視覚障害者の誘導時は
視覚障害者の避難誘導をすることがあるかもしれません。誘導の仕方は、押したりひっぱったりするのはタブーで、肩や腕を貸す形で半歩前を歩いてください。
方向を示す場合は時計の針の位置、右であれば3時、左であれば9時、正面であれば12時などと伝えると分かりやすいとされています。
誘導する際の要諦(ようてい)は「やさしく」「不安にさせない」ことです。
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今一度、災害への備えを考えておきましょう。
金井たかはし眼科 院長
高橋 義徳(たかはし よしのり)
1990年山形大学医学部卒業後、同大学眼科講師、ウプサラ大学留学を経て2007年10月に金井たかはし眼科を開院。日本眼科学会専門医。山形県眼科医会理事。