山形コミュニティ新聞WEB版

健康講座・医学のうんちく

性欲の強さ

Share!

 性欲をつかさどるホルモンの中で最強のものがテストステロンです。男性は女性の10~20倍のテストステロンを産生するため、一般に男性の方が女性より性欲が強いと考えられています。

カギ握るアロマターゼ

 テストステロンはアロマターゼという酵素を介して女性ホルモンのエストロゲンに変わります。 そこに着目し、米ノースウエスタン大学の研究チームは2020年、脳にアロマターゼがない雄マウスを用いて性欲との関連性を調べました。
 正常な雄マウスは雌マウスと一緒にいれば交尾を試みますが、アロマターゼがない雄マウスは正常雄マウスの半分しか交尾をしませんでした。その一方でテストステロンとエストロゲンの両方を投与すると、性活動が完全に回復しました。
 これらのことから、男性の性欲が刺激されるには、脳のアロマターゼによりテストステロンがエストロゲンに変換される必要があることが示唆されました。

性欲調整の治療にも?

 つまりアロマターゼが性欲を支配する役割を担っているというわけで、性欲減退に対してはアロマターゼ活性を上げる治療が有効になり、逆に性欲が強すぎる人にはアロマターゼ活性を下げる治療が有効ということになりそうです。

男性と女性では

 独ザールランド大学の研究チームは22年、14歳以上の男女約62万人を対象に調査したところ、男性は女性に比べセックスについて考えたり空想したりすることが多く、自慰行為に費やす時間が長いことが分かりました。
 また国、年齢層、民族などの違いによらず、男性は女性より性欲が強いことが確認されました。

例外もあります

 平均的な男性は女性に比べて性欲が強いとみられていますが、多くの男性と比べてセックスに夢中な女性が少なからず存在することも指摘されています。

山形徳洲会病院院長

笹川 五十次(ささがわ いそじ)

1982年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業、86年同大学大学院修了後、ハワイ州立大学医学部を経て、04年に山形徳洲会病院副院長、08年から現職。日本泌尿器科学会認定泌尿器科専門医、日本透析医学会認定透析専門医、日本腎臓学会認定腎臓専門医。

記事閲覧ランキング

  • 24時間
  • 週間