真理子先生の女性のミカタ
骨粗しょう症(下)
骨粗しょう症の発症メカニズムや日常生活に与える影響などをご説明してきましたが、何より大切なのは骨粗しょう症にならないこと、つまり予防です。
大切なのは予防
心がけたいのは、若いうちから予防に努めるということです。女性の場合、骨量が最大になるのは20歳代前半。この時期に歪んだ食生活や過度なダイエットは危険です。
骨粗しょう症を防ぐ食生活としては、骨の材料になるカルシウムの摂取が欠かせません。具体的には牛乳、ヨーグルトやチーズといった乳製品、小魚、ゴマなどです。
気を付けたい食事
骨代謝を盛んにするビタミンDは干しシイタケや青魚などから。骨の形成を促すビタミンKは納豆やレバーなどから摂りましょう。
また納豆のほか、豆腐や豆乳、厚揚げなどの大豆製品には女性ホルモンのバランスを整えるイソフラボンが豊富に含まれています。
運動もお忘れなく
食事と並んで重要なのが運動です。運動により骨に適度な負担をかけることで骨密度低下を防ぐほか、骨を支えて動かす筋肉も鍛えられます。
お勧めは「かかと落とし体操」です。両方のかかとを浮かせ、体重をかけて落としてコツンとかかとを落とす体操で、1日30回くらいで十分です。
ウォーキングやジョギング、スクワットなども効果的。日常的にエレベーターやエスカレーターを使わずに階段を使ったり、日光を浴びながら散歩したりするのも良いでしょう。
始めてみませんか
皆さんも今日からできる食事の工夫や運動を始めませんか。いつまでも丈夫な骨を保ち、長く健康に暮らせるために。
真理子レディースクリニック 院長
伊藤 真理子(いとう まりこ)
1986年山形大学医学部卒業。山大病院、篠田病院を経て2005年6月に真理子レディースクリニックを開業。日本産婦人科学会認定産婦人科専門医。