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頭痛体操

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頭痛を予防するセルフケアとして、「頭痛体操」というものがあることをご存知ですか?

緊張型頭痛を緩和

頭痛体操は「緊張型頭痛」の緩和に有効とされます。緊張型頭痛の原因は、頭を支えている首から肩への筋肉にストレスなどによって強い負担がかかることにあります。ストレスといえば、心配事や悩み事といった心理的なことが思い浮かびがちですが、天候や騒音などの環境や、睡眠不足などの身体的なものも原因になります。

頭痛体操はこうした様々なストレスによって生じた緊張型頭痛を和らげてくれます。

片頭痛の予防にも

頭痛体操は「片頭痛」の予防にも効果があるとされています。

片頭痛が増えると脳内の頭痛回路が首の後ろにまで伝わり、痛みのしこりを作ります。頭痛体操は後頸部(こうけいぶ)の筋群をほぐし、脳の痛み調節系に良い刺激を送ることで症状を予防してくれます。

やり方は2通り

頭痛体操は2つあります。ひとつは「コマ体操」。顔は正面を向いたまま、肩と腕をリラックスした状態でテンポ良く左右交互に水平に回します。長く行うのは逆効果で1日2分で十分です。

もうひとつは「肩まわし体操」。肩をまわすのがコツで、両ひじを曲げた位置から上着を脱ぐような動作で、肩を中心にして前から後ろへ大きくまわします。前から10回と後ろから10回を1日20回が目安です。

注意点もあります

頭痛体操は緊張型頭痛や片頭痛のような慢性頭痛に有効ですが、いつもと違う激しい頭痛や発熱を伴う頭痛、首や肩に痛みがある際などは避けましょう。また体操を行っている最中に痛みが激しくなった場合にはすぐに中止してください。

頭痛体操は簡単なセルフケアとして頭痛学会でも推奨しています。

TFメディカル 嶋北 内科・脳神経外科クリニック 医師

佐藤 篤(さとう あつし)

2002年山形大学医学部卒業。山大医学部附属病院、山形済生病院、済生館病院などを経て現職。日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医。医学博士。

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