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老け顔と疾患リスク

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 実際の歳より上に見える、いわゆる〝老け顔〟は体内老化を知る指標の一つと言われています。

死亡率は約2倍に!

 南デンマーク大の研究チームが2009年に1826人の双子を対象に行った報告では、写真で老けていると判定された人たちの7年後の死亡率は若いと判定された人たちの1.9倍でした。
 

 また、染色体末端部を保護して細胞老化に関与する「テロメア」の長さは、老けて見える人ほど短い傾向がありました。老化に関する同じ遺伝子情報を持っていても、環境の違いにより生じた見た目の変化が寿命の違いに影響することが分かりました。

 デンマーク・コペンハーゲン大の研究チームによる14年の報告でも、40歳以上の1万885人を対象に35年間追跡調査した結果、見た目の老化サインが多いほど心筋梗塞や心臓病の発症率が高いことが分かっています。

様々な疾患にも関与

 オランダ・ロッテルダム大の研究チームは今年、40歳以上の2679人を対象に実年齢との差と加齢関連疾患の関連を検証しました。

その結果、老けてみえる人ほど慢性閉塞性肺疾患、骨粗しょう症、加齢性難聴のリスクが高く、認知機能も低下していました。実年齢よりも若く見えることが肉体的健康や認知機能面で優位にあることが示唆されました。

AGEsが老化の原因

 

人の皮膚、骨、臓器は様々なタンパク質でできており、ブドウ糖は主なエネルギーとして全身をめぐっています。タンパク質と糖が混ざると糖化し、褐色に変化します。


 糖化が持続するとタンパク質の変性・劣化が繰り返され最終的に終末糖化産物(AGEs)が産生されます。このAGEsの蓄積がしわ、たるみなど老化の原因と考えられています。

 

山形徳洲会病院院長

笹川 五十次(ささがわ いそじ)

1982年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業、86年同大学大学院修了後、ハワイ州立大学医学部を経て、04年に山形徳洲会病院副院長、08年から現職。日本泌尿器科学会認定泌尿器科専門医、日本透析医学会認定透析専門医、日本腎臓学会認定腎臓専門医。

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