山形コミュニティ新聞WEB版

内科あれこれ

インフルエンザのワクチン接種

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 新型コロナウイルスはいまだ収束のメドが立たない状況ですが、インフルエンザにも注意が必要な季節になりました。

今年の措置は手厚く

 全国の市町村では、インフルエンザのワクチン接種に対し助成措置を講じていますが、新型コロナ禍の今年は例年に比べ手厚い内容になっている市町村が多いようです。
 山形市の場合、接種時に65歳以上の人への助成額は例年1500円でしたが、10月12日からは2500円に引き上げられています。
 また助成期間は10月1日~来年1月31日までですが、65歳以上の方を優先して接種するため、65歳未満の方は10月26日からの接種になります。ただ心臓病などの基礎疾患のある人や妊婦さん、6カ月~小2までのお子さんは10月26日以前でも接種できます。

高齢者の感染防止へ

 「何としても65歳以上の方にワクチンを受けてもらいたい」というのが山形市の狙いなのです。
 なぜかというと、これまでの調べで若者は新型コロナに感染しても軽症にとどまるケースが多いのに対し、高齢者は重症化しやすいことが分かっています。
 しかも厄介なことに、インフルエンザと新型コロナは症状が似ており、同時並行的に感染が拡大した場合、医療現場の混乱や医療崩壊につながりかねないのです。

全国に危機感

 こうした危機感は山形市だけでなく全国の市町村に共通していて、中には高齢者の接種を無料にしたり、無料対象を高齢者以外にも広げる自治体もあるようです。

接種を心がけましょう

 ワクチン接種を心がけ、インフルエンザの予防に務めることは、医療体制を守ることにもつながるのです。

きくち内科医院 院長

菊地 義文(きくち よしふみ)

1985年(昭和60年)東北大学医学部卒業。同大医学部第三内科を経て96年に山形市立病院済生館へ。2013年4月に「きくち内科医院」開院。

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