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山形道で唯一の給油所 1月末にも閉鎖/空白区間長期化も

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 山形自動車道の寒河江サービスエリア(SA)にあるガソリンスタンド(給油所)が1月末にも閉鎖される。運営する木村石油(寒河江市)が後継者難などから廃業する方針を決めたためだが、山形道では他に給油所はなく、関係者は頭を抱えている。

 1999年にオープンした同SAは山形道で唯一のSA。高速道では概ね50キロ間隔で給油所を備えたSAが置かれるのが原則で、木村石油もエネオスの看板を掲げてオープン時から営業していた。同社の給油所はここだけだが、山形道では唯一の給油所だった。

 宮城県村田町から鶴岡市に至る山形道は全長約110キロ。この間が給油所のない「空白区間」となり、走行中に〝ガス欠〟となれば渋滞や事故にもつながりかねない。

 それだけに山形道を管轄するNEXCO東日本、さがえSAを運営する第三セクターのチェリーランドさがえなどは代わりの給油所探しに追われているが、車の燃費向上などによる需要の減少もあり、空白区間が長期化する事態も予想される。

給油所、減少傾向続く

 給油所の数は全国的に減少傾向が続いており、県内では94年度の913から2023年末時点で410まで減っている。県石油商業組合によれば「給油所を1~2カ所しか持たない小規模業者が多く、新たな設備投資の負担や後継者難などを理由に自主廃業するケースが少なくない」という。

 23年には深瀬商店(山形市)が6月末に鈴川町の「印役給油所」と伊達城の「山形バイパス漆山SS」、9月末に石油ショップ蓬田(川西町)が上小松の「川西給油所」、10月末には椹屋油店(山形市)が青田の「ファーストイン青田給油所」、12月末には大手の日米商事(山形市)が深町の「エネオス深町SS」を閉鎖している。

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