真理子先生の女性のミカタ
月経調整
大切な試験やスポーツの大会などを控え、「月経と重なったら…」とお悩みになった経験はありませんか。今回は月経を人為的に調節できる「月経調整」のお話です。
遅らせる場合は
月経調整の基本は月経を「遅らせる」か「早める」で、いずれもピルを使います。ピルを使った月経調節は基本的に自費診療になります。
遅らせる場合は、月経予定日の1週間前から延ばしたい日まで、毎日中用量ピルを服用し続けます。服用をやめて2~3日で月経がきますが、月経前の不調がある方は長引き、月経は多少重くなります。
早める場合は
早める場合は、前の月経初日から数えて数日以内から中用量ピルか低用量ピルの服用を約10日間続けます。飲み終わった直後に出血が始まり、出血は少なくて症状も軽く、イベント時には月経が終わっています。「早く来るのは嫌」と言う方もいますが、本当に軽いのでご心配なく。
保険適用の場合も
月経痛がつらい「月経困難症」の方は、治療用の低用量ピルが健康保険で処方してもらえます。
日ごろから月経が軽くなるばかりか、月経の回数も減らせます。月経前に心身の体調を崩す「月経前症候群」の日数も減るわけです。薬を飲まない休薬日に月経が起こり、痛みも時期も回数も調節できるわけです。
ご相談はお早めに
ご相談はどうかお早めに。イベント直前ですと、月経を遅らせるしか選択肢がなくなる場合もあります。「数日以内に来ちゃうかも」という場合もご御希望を叶えられないことがあります。
特に月経不順の方は早めにご相談を。皆様の生活の質を高め、自分の力を出しきるためにも。
真理子レディースクリニック 院長
伊藤 真理子(いとう まりこ)
1986年山形大学医学部卒業。山大病院、篠田病院を経て2005年6月に真理子レディースクリニックを開業。日本産婦人科学会認定産婦人科専門医。