真理子先生の女性のミカタ
子宮頸がんを防ぐために
年間3000人近くが亡くなる「子宮頸(けい)がん」は、20~30歳代の女性にも増えています。
早めのご相談を
子宮頸がん予防注射は2回目が原則2カ月後ですので、1回目を1月中に接種しないと2回目の無料に間に合いません。ただ今回は特例措置として、1回目と2回目が30日空けば可能。1回目が2月でも間に合います。
16型と18型を予防
予防注射は、ハイリスクHPV(ヒトパピローマウイルス)の中で、特に感染すると子宮頸がんになりやすく進行も早いとされる16型と18型の予防を目指します。
ただ予防注射をしても効果は70%といわれています。それ以外のタイプのHPVを防ぐことが難しいからです。
性交渉で感染
予防注射をしても、子宮頸がん検査で正常といえない結果になる方がいます。16型と18型以外のウイルスに関連している方です。つまり別の型のHPVはブロックできないので、予防注射しても子宮頸がん検査は必要であるということです。
もちろんHPVは性交渉で感染しますので、心当たりのある方は子宮頸がん検査が必要ということをお忘れなく。
皆様が21歳になる年度に「子宮頸がん検診の無料券」も個別御案内で郵送されます(今年度は1月末の締め切り)。対象になる方、急いで封筒を探してみて下さい。
予防できる病気です
深刻な状態で見つかる方は、検査を受けていない方、御本人にとって初めての子宮頸がん検査の方やしばらくぶりの検査の方ばかり。検査していなかったことが悔やまれる方々です。子宮頸がんは予防できる病気です。
真理子レディースクリニック 院長
伊藤 真理子(いとう まりこ)
1986年山形大学医学部卒業。山大病院、篠田病院を経て2005年6月に真理子レディースクリニックを開業。日本産婦人科学会認定産婦人科専門医。