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内科あれこれ

胃がん検診

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 山形市では6月から、胃がん検診において従来の胃レントゲン造影(胃バリウム検査)に加え胃内視鏡検査(胃カメラ)も認められるようになりました。

検診で内視鏡も

 内視鏡は病院などの人間ドックでは20年ほど前から行われており、新たに集団検診でも認められるようになったのはその精度の高さからです。
 レントゲンは手軽さというメリットはありますが、小さな胃潰瘍や胃がん、胃の部位によっては診断(発見)できないこともありました。
 従来は何らかの症状があった場合や、レントゲンで何らかの所見があった場合にのみ行われていたこの内視鏡が、6月からは胃がん検診にも組み込まれたわけです。

保険から山形市負担に

 何が変わるのかといえば、費用の出所が変わります。病院で行っていた従来の内視鏡では自己負担金以外は保険機構から支払われますが、がん検診で内視鏡を行った場合は、自己負担(64歳まで3700円、65歳以上自己負担なし)以外は山形市から支払われることになります。

具体的な流れは?

 胃がん検診の流れですが、レントゲン検査では2人の医師がそれぞれ画像を精査し、どちらか1人でも異常があると診断すれば「要精検」として2次検診が行われます。
 胃カメラ検査では、検査を行った医師1人が異常があると判断すれば「要精検」として医師会の健診センターの判断を仰ぎますが、大半は最初の診断医の所見がそのまま採用されます。

対象は50歳以上

 胃がん検診の対象は50歳以上で偶数才の方になります。胃の手術や除菌を受けている方はこれまで通り経過観察を続けてください。

きくち内科医院 院長

菊地 義文(きくち よしふみ)

1985年(昭和60年)東北大学医学部卒業。同大医学部第三内科を経て96年に山形市立病院済生館へ。2013年4月に「きくち内科医院」開院。

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