医学のうんちく/「草食系男子」が増加中

2019年4月26日
 恋愛に淡白な「草食系」の男子が増えていると言われています。

東大の調査でも証明

 東京大学の調査によれば、18~39歳の成人男性の性交渉未経験率は2015年時点で推計25.8%で、1992年時点の推計20・0%から明らかに増加していました。
 未経験率は30~34歳に限れば12.7%、35~39歳に限れば9.5%で、92年時点のそれぞれ8.8%、5.5%から増加しています。

医学のうんちく/「草食系男子」が増加中

格差社会も影響?

 また25~39歳の男性では、パートタイム、非正規雇用および無職の場合ほど未経験率が高くなる傾向があり、低収入の男性ほど未経験率が高くなることも分かりました。
 別の調査ですが、男性の場合は雇用全体に占める非正規労働の割合が1%上昇すると、30~34歳の〝中年童貞”の割合が0.1%高まるという報告もあります。

スマホ犯人説も

 草食系男子の増加は、スマートフォンなど電子デバイスの普及により、異性との性交渉に必要な時間を電子デバイスの使用に割いていることも一因と考えられます。
 また電子デバイスからの情報で性的に満足している可能性もあります。

欧米でも同様の傾向が

 草食系の増加を巡っては欧米でも同様の調査が行われています。
 イギリスでは25~34歳の未経験率は女性で2.6%、男性で2.6%、35~44歳の未経験率は女性で0.5%、男性で1.5%でした。
 アメリカでは30~34歳の未経験率は女性で1.9%、男性で3.1%、35~39歳の未経験率は女性で0.9%、男性で1.4%でした。
 いずれも日本と比べてはるかに低率でしたが、これらの国でも若年成人における性的活動性の低下が報告されています。
 日本は世界的に進む草食系の傾向をけん引する存在なのかもしれません。


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山形徳洲会病院長
笹川 五十次
プロフィール
(ささがわ・いそじ)1982年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業、86年同大学大学院修了後、ハワイ州立大学医学部を経て、04年に山形徳洲会病院副院長、08年から現職。日本泌尿器科学会認定泌尿器科専門医、日本透析医学会認定透析専門医、日本腎臓学会認定腎臓専門医。