Let's know 脳!/片頭痛(中)

2017年5月12日
 片頭痛(へんずつう)は通常、数時間~数日間の頭痛が月に1~2回生じるとされますが、最近では慢性的な片頭痛に悩む患者さんも増えています。

慢性片頭痛

 1カ月間に15日以上の頻度で3カ月を超えて片頭痛が続く状態を「慢性片頭痛」と呼んでいます。片頭痛持ちの人のうち約20~30%が慢性片頭痛に悩まされています。
 要因としては幾つかが指摘されています。加齢、妊娠・出産、肥満、カフェイン摂取、頭部外傷などのほか、前回も紹介したように市販の頭痛薬の飲みすぎによる「薬用乱用頭痛(MOH)」も要因のひとつとされます。

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花粉症のイメージ

 慢性頭痛の患者さんの場合、通常では痛みと感じない日常の些細(ささい)な刺激すら痛みとして感じるようになり、光や音、臭いなどの刺激にも過敏に反応するようになります。
 イメージとしては花粉症が想像しやすいでしょう。花粉症でない人にとっては平気な少しの花粉でも、花粉症持ちの人には強いアレルギー反応を引き起こします。
 それと同様、慢性片頭痛患者にとっては日常の光や音、臭いすら苦痛になり得るのです。

痛いのを我慢せず

 世界的に見ても〝ありふれた疾患〟といえる片頭痛ですが、日本人の受診率は約30%と諸外国の約半分で、片頭痛を我慢している人が多いのが現状です。
 片頭痛の治療で重要なことは、医師と患者さんとが二人三脚で患者さんの生活の質(QOL)を保つことです。特に慢性化してしまうと不登校になったり、休職しなければいけない人も多いのが現状です。

早期治療がポイント

 片頭痛が増悪しないように適切な治療をおこない慢性化を予防することが大切です。やむをえず慢性化した場合でも、できるだけ早期に治療を行うことがポイントです。


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TFメディカル
嶋北 内科・脳神経外科クリニック医師
佐藤 篤
プロフィール
(さとう・あつし)2002年山形大学医学部卒業。山大医学部附属病院、山形済生病院、済生館病院などを経て現職。日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医。医学博士。