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《おしえて!編集長》 十字屋山形店 46年の歴史に幕/来年1月末

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 JR山形駅前の十字屋山形店が来年1月末で撤退することになりました。同店は駅前の〝顔〟だっただけに、今後の周辺に与える影響や跡地利用が気になるところですが、駅前通りや七日町から大型店が次々と撤退していく現状には複雑な思いもありますよね。

《おしえて!編集長》 十字屋山形店 46年の歴史に幕/来年1月末

十字屋山形店、閉店しちゃうんですね。

売上高の減少響く

 「同店を運営してる中合(福島市)が30日に発表した。閉店の直接の理由は売上高の減少。同店のオープンは1971年で、最盛期の81年には100億円だった売上高が直近の2016年は31億円まで減ってたらしい」
 「3分の1まで減るのは痛いよ。人口自体が減ってるのに加え、郊外や仙台の商業施設に客足を奪われ、売り上げの柱になるべき衣料品の落ち込みが響いたみたいだね」

他にも閉店の理由ってあるんですか?

耐震補強も重しに

 「建物の耐震性に問題があった。建物は地下1階・地上8階建てで、市からの依頼で耐震性を調べたところ、震度6強~7程度の地震で『倒壊・崩壊の危険性が高い』という結果が出たんだ」  
 「建物の所有者は地元の白蝶ビルという会社で、十字屋山形店は〝店子〟だったんだ。それで中合と白蝶ビルとで対応を協議してたんだけど、改修には相当の費用と期間を要し、営業を継続しても採算が合わないという結論に達したようだ」
 「近くに同店の立体駐車場もあるよね。あれは土地、建物とも中合の所有で、やはり耐震診断で『危険性が高い』とされた。中合によれば、閉店に合わせ駐車場の営業も廃止し、それから先のことは検討中なんだって」

《おしえて!編集長》 十字屋山形店 46年の歴史に幕/来年1月末

そうだったんですね。

懸念される空洞化

 「同店が46年の歴史に幕を下ろすことで、駅前周辺の集客力低下は避けられない。駅前周辺では2000年に山形ビブレ、05年にはダイエー山形店が撤退した。駅の目の前の山形ビブレ跡はいまだに更地のままだ」
 「白蝶ビルでは『空洞化に拍車がかからないよう検討したい』としてるけど、耐震工事の問題もあり後継テナントがスンナリ決まるかどうか…」
 「ただ物販は難しいとしても、全国的に稼働率が高いホテルだと可能性はあるかもしれない。建物の造りそのものが違うけど、15年にサンルート山形が撤退した駅前の朝日ビルも1年後には全国展開のホテルチェーン『クラウンヒルズ』を引っ張ってきたし」

そもそも十字屋って?

最後に残った〝暖簾〟

 「1923年(大正12年)に神奈川県平塚市で呉服店として創業したんだ。その後に洋品店を全国展開するようになり、百貨店事業に参入したのは67年以降。最盛期の70年代前半には全国8都市で店舗を構えてた」
 「その後に経営が悪化し、2005年にダイエーの子会社になる。それと前後して山形店を除く店舗を閉鎖、同年中に山形店の営業権も同じダイエーグループの中合に譲渡した。つまり山形店は全国で唯一残った十字屋の店舗だったわけだ」

七日町にも店舗が!

 「でも調べてみたら、1971年以前にも十字屋は七日町2丁目に店舗を構えてたんだね。進出時期は不明だけど、65年までは現在のサンクス山形七日町2丁目店のあたり、65~71年は現在の虹の街・七日町パーキングプラザ1のあたりで『十字屋山形七日町店』として営業していたようだ」

へ~え

 「寒河江市のフローラSAGAEも、もとをたどれば82年から94年まで営業してた十字屋寒河江店だった。米沢市にも十字屋のギフトショップがあったらしい」

姿消す大型店

 「山形市に話を戻せば、十字屋山形店の閉店で市内に残る百貨店は七日町の大沼だけになる」
 「さっき駅前の山形ビブレとダイエー山形店の話が出たけど、1970年代の七日町には丸久、松坂屋、緑屋などの百貨店のほか、ジャスコ、長崎屋といった大型スーパーもあったんだな」
 「地方都市に共通する課題とはいえ、中心街から大型商業施設が次々に退場していくのは何となく物寂しいよね」

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