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《おしえて!編集長》県産米の最新事情

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 今年も新米の季節がやってきました。コロナ禍で外出する機会が減ったこともあり、せめて家ではおいしいお米をいただきたいですよね。新米の最新事情、編集長に聞いてみました。

《おしえて!編集長》県産米の最新事情

新米の季節ですね。

 コメどころ山形 

 「そうだね。県外の人だと山形っていえばサクランボのイメージだろうけど、出荷金額で圧倒的に大きいのはコメ。県内の2018年の農業産出額をみると、全体の2480億円のうちコメは835億円と33%を占めて1位。2位のサクランボは374億円、全体の15%だ」

今年の出来具合はどうなんですか?

 作柄は「やや良」 

 「東北農政局が9月30日に発表した県内の水稲の作柄概況(9月15日現在)によれば、作況指数は104の『やや良』で、10アール当たりの予想収量は621キロ。過去最高だった去年より6キロ減るものの、水準としては青森県の623キロに次いで全国2位だそうだ」
 「同局では、5月中旬の田植えの時期から天候に恵まれ、初期の生育が良好だったこと、8月中旬の出穂期以降も高温と多照で生育が順調に推移したことを理由に挙げてる。7月末に記録的大雨に見舞われたけど、影響は限定的だったようだね」

《おしえて!編集長》県産米の最新事情

 全国的に豊作か 

 「全国的に見ても生育は総じて順調。農水省が発表した全国の作柄概況は101で『平年並み』。自然災害が相次いだ九州の各県は軒並み100を下回ったけど、生産量が多い北海道や東北、北陸、新潟県、北関東はほぼ100以上。供給の面では全く心配ないってことになる」

すると価格は?
 
 価格は値下がり基調 

 「値下がり基調にあるね。まず売れ行きが芳しくない。去年まで5年間、コメの卸価格や小売価格は上昇が続き、流通業者や小売業者、消費者には高値を警戒するムードが広がってる」
 「そこへもってきてのコロナ騒動だろ。飲食店の休業や消費者の外食離れでコメ消費が減ってるんだ。コンビニの弁当やおにぎりも、テレワークの普及を受けて昼ご飯用の需要が減少しているとされる」

でも外で食べない分、家で食べれば全体の量は変わらないんじゃあ?

 家庭では麺類? 

 「そこが興味深いところで、皆さん、家ではそれほどコメを食べないんだなあ。総務省の家計調査によれば、3~6月のコメ購入数量は前年同期比9%増。増えるには増えてるんだけど…」
 「同じ期間の麺類は何と26%増!特に『生うどん・そば』は4月以降は30%以上の伸びが続いてる。パスタも好調だね」

確かに、スーパーでもパスタは品切れの時が多いですもんね。

《おしえて!編集長》県産米の最新事情

 概算金も軟調 

 「話が横にそれちゃったね。要はコメの売れ行きが悪いんだ。ましてこの先、豊作が見込まれるとあれば価格には下げ圧力がかかってくる。実際、JA全農山形が決めた概算金は『つや姫』が60キロ当たり1万6300円と昨年並みになったものの、『はえぬき』は1万2200円で800円、『雪若丸』は1万2900円で1000円それぞれダウンした」
 「つや姫はコロナ禍でも消費は好調だけど、はえぬきは逆風をまともに受けた格好。デビュー3年目の雪若丸は知名度不足が響いたようだ。価格が下がれば消費者にはメリットがある一方で、コメ農家にとっては頭の痛いところだよね」

雪若丸、デビューしたばっかりなのにかわいそう。

 苦戦続く新興ブランド米 

 「雪若丸だけじゃなく、この2~3年にデビューした〝新興ブランド米〟は軒並み苦戦してるんだ。さっきの概算金でみると、新潟県が17年に売り出した『新之助』は1800円、宮城県が18年に売り出した『だて正夢』は900円それぞれダウンしてる」
 「コロナ禍に加え、昨年秋の消費増税もあって、消費者の財布のひもが固くなっているからなあ。新之助なんかは高い価格帯を狙いすぎたという声もある」

《おしえて!編集長》県産米の最新事情

明るい話題はないんですか?

 セブンがつや姫おにぎり 

 「そういえばセブンイレブンが7月からつや姫を使ったおにぎりを東北5県で販売してるの、知ってる?県内では『塩むすび』『三陸産いくら』『黒毛和牛』『銀だら西京焼き』などが店頭に並んでる。コメを前面に出したおにぎりの投入は、首都圏で扱う新潟県産コシヒカリに続いて2例目なんだって」

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