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《おしえて!編集長》県産米の最新事情

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 新米の季節がやってきました。
 今年の出来はどんな具合で、値段はどうなりそうなのかしら。編集長に聞いてみました。

《おしえて!編集長》県産米の最新事情

新米の季節ですね。

 基幹産業のコメ 

 「山形の農産物っていうと県外の人はサクランボをイメージしがちだけど、圧倒的に多いのはコメ。県内の2019年の農業産出額をみると、全体の2557億円のうちコメは898億円と35%を占めて1位。2位がサクランボの362億円(14%)、3位が豚で127億円(5%)だ」
 「農業県の山形にとってコメは基幹産業といっても過言じゃなく、それに連なる肥料業界や運送業界などすそ野は広い」

今年の作柄はどうなんですか?

《おしえて!編集長》県産米の最新事情

 作柄は「やや良」

 「農林水産省が8月31日に発表した県内の水稲の作柄概況(8月15日時点)によれば、平年を100とする作況指数は102~105に相当する『やや良』。この時期の『やや良』は3年連続で、水稲が根を張る5月下旬は日照不足だったが、6月以降は高温が続いて生育は順調だったとしている」
 「全国を見渡せば、大雨や日照不足の影響を受けた西日本を中心に20都府県が95~98に相当する『やや不良』が見込まれるものの、東日本の主産地を中心に26道府県が99~101に相当する『平年並み』以上だ」
「9月15日時点の作柄概況は10月8日発表なので現時点では分からないけど、今年も供給に不安はないとみていいだろう」

ということは?

 コロナで販売は苦戦 

 「消費者にとっては値下がりが期待できる反面、米農家や流通業者にとっては販売に苦労しそうだね。昨年から今年にかけ、コメの販売に明らかにマイナスになっているのはコロナなんだ。コロナの流行長期化で外食需要は落ち込んだままで、特に業務用途が多い銘柄は苦戦している」
 「そんな中で先行きの供給に不安がないとなれば、価格にはいっそう下げ圧力がかかってくることになるだろう」
 「その一方で、家庭で食べる銘柄米の売れ行きは比較的好調で、価格の下げも小幅にとどまっている」

《おしえて!編集長》県産米の最新事情

ふ~ん。

 概算金は下落 

 「こうした傾向を端的に示しているのが、JA全農山形が県内各JAに前払いする2021年産米の概算金だ。主力で業務用の比率が高い『はえぬき』は昨年比2200円減の約1万円(60キロ当たり)で、コメ余りが深刻だった2014年の2500円に次ぐ下げ幅だった」

 つや姫は好調 

 「デビューして4年目の『雪若丸』も知名度不足が響いて2300円減の1万600円。一方で家庭での需要が好調な『つや姫』は1万5800円と500円減にとどめた」
 「ただ、やっぱり主力の『はえぬき』の大幅下落はショックだよね。農家の下支えだった補助金『直接支払い交付金』は17年からゼロになっていて、経営環境は厳しさを増している。基幹産業の農家が疲弊すれば地域経済への影響も懸念される」

そうですよね。

《おしえて!編集長》県産米の最新事情

 県なども支援策 

 「はえぬきの消費拡大を促進して農家を支援しようと、県などは9月15日まで『山形米♥(マイハート)贈ろうキャンペーン』を展開していた。はえぬきなどを県外に送る際、送料の一部を負担するというもので、県としてもそれだけ危機感を強めてるってことだろう」

 明るい話題も 

 「明るいニュースもあるんだよ。回転ずし大手のかっぱ寿司(横浜市)は5月から、はえぬきだけをシャリに使い、ネタをのせずにシャリの美味しさだけを味わう『本気シャリ』を全国310店で提供している。価格は3貫110円」
 「かっぱ寿司がはえぬきの美味しさを認めてくれたわけで、県民としては素直に嬉しいよね。セブン-イレブン(東京)は去年から、つや姫100%をうたったおにぎりを販売してくれているし」
 「灯台下暗しじゃないけど、身近なところで美味しい県産米が安く手に入るわけだから、われわれがもっと食べて基幹産業をささえていかないとね」

そうですね。

《おしえて!編集長》県産米の最新事情

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