和洋菓子大手のシャトレーゼ（甲府市）が県内での出店を加速している。2022年度中に５店を開業したのに続き、11月には新庄市と酒田市で新店をオープンさせる。同社は好調な売り上げを背景に全国で店舗網を拡大中で、来年５月には東北一円の店舗に商品を供給する新工場を寒河江市で稼働させる計画だ。

　新庄市で11月１日にオープンするのは「最上新庄店」で、五日町にあるヨークベニマル新庄店の店舗内で開業する。面積は約205平方メートルと標準型店舗の約188平方メートルを上回って県内最大規模になる。不動産業の環境開発（酒田市）が店舗を運営する。
　酒田市で11月末にオープンするのは「酒田北店」で、ゆたかにあるドコモショップ酒田北店の敷地内で現在、店舗を建設中。運営はドコモショップや業務スーパーなどを県内でＦＣ展開しているニューライフサンワ（山形市）が当たる。

　シャトレーゼの県内店舗は長く山形長井店、山形北店、寒河江店の３店体制だったが、2022年に入り米沢金池店（７月）、東根店（９月）、天童桜町店（10月）、鶴岡ほなみ店（11月）、山形白山店（23年３月）を相次ぎオープンさせており、２店が加われば一挙に10店になる。
　シャトレーゼは「お手ごろ価格」を武器に全国でも店舗を急拡大中で、７月末時点の店舗数は785店と２年前に比べ約30％増加している。
　寒河江市の寒河江中央工業団地で整備中の新工場は、旧カルソニックカンセイ山形の跡地を活用し、洋菓子の生産拠点とするほか、物流機能を持たせる計画という。