山形コミュニティ新聞WEB版

あなたの目 健康ですか?

眼異物・眼外傷

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 サクランボのシーズンですね。この時期は収穫作業中の目の保護に注意が必要です。特に見上げて作業をする場合には異物が目に入りやすくなるのでご用心を。

感染の原因にも

 この時期に多いのが「眼異物」で、文字通り目の中にゴミなどの異物が入った状態をいいます。当然、ゴロゴロして目を開けているのも辛いものですが、その後の感染にも要注意です。
 異物により傷ついた目の表面から細菌や、植物の場合はカビが侵入して感染が起こることがよくあります。
 黒目に感染した状態のことを「角膜潰瘍」といい、きちんと治療しないと角膜に濁りが残って視力が元に戻らなくなる場合もあります。

洗浄後に病院へ

 農作業のほか、暖かくなってガーデニングやトレッキングなど屋外での活動が増えると「眼外傷」のリスクも高まります。外傷というとぶつけた場合や、大きな力が外から加わった場合を想像されるかもしれませんが、目で多いのは薬物の飛来や木の枝や葉っぱによるケガです。
 眼外傷では目薬があれば多めに点眼したり、目薬がなければ水道水でもいいので目の表面を洗い流したうえ、眼科を受診してください。

眼内異物も報告

 恐ろしいのは「眼内異物」です。これは草刈り作業中などに草刈り機の刃が石など硬いものにぶつかって欠け、その破片が目に飛び込んできた場合などです。「まさかそんなことが」と思われるかもしれませんが、実は毎年のように報告されています。

保護用メガネの着用を

 こうした事態を未然に防ぐため、この時期は保護用のメガネを使うことを心がけましょう。

金井たかはし眼科 院長

高橋 義徳(たかはし よしのり)

1990年山形大学医学部卒業後、同大学眼科講師、ウプサラ大学留学を経て2007年10月に金井たかはし眼科を開院。日本眼科学会専門医。山形県眼科医会理事。

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