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あなたの目 健康ですか?

運転免許と視力

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 地方で暮していると、毎日の生活を送るうえで車は必需品。ただ視力の低下で運転免許の更新が心配という高齢者の方もいらっしゃるでしょう。

良く見えることが大切

 ご存知のように、5年以上無事故無違反の優良運転手で70歳未満なら運転免許の有効期間は5年。優良運転手でも70歳は4年、71歳以上は3年です。普通免許の更新には両眼で0.7以上の視力が必要になります。
 ただ、安全に運転を続けるためには視力だけでなく、「良く見えること」が大切です。

加齢で低下する視機能

 加齢とともに視機能は低下します。兆しが現れるのは45~50歳ごろからで、75歳から加速度的に低下、動体視力やコントラスト感度が衰えて有効視野が狭くなります。
 これに伴い、薄暗い標識や信号が識別しにくくなったり、フロントガラスの曇りの影響を受けやすくなったりします。有効視野が狭いため歩行者の出現なども見逃しがちになります。

病気も大敵

 視機能の低下だけではなく、病気により視力そのものが低下することもあります。白内障、緑内障がその代表です。
 白内障は手術で対応できますが、緑内障は自覚症状がないまま進行し、気づいた時は手遅れということもある恐ろしい病気です。

安全運転を続けるために

 安全に運転を続けるためにも、定期的に視力検査を受けて視力低下の防止を心がけることが大切です。早期発見は目の病気の予防にもなります。
 また視機能低下への対策としては、スピードは控えめにし安全運転を心がけるのが何より重要です。ちょっとしたフロントガラスの曇りなどもきちんとふき取り、より良い条件で運転することを心がけましょう。

金井たかはし眼科 院長

高橋 義徳(たかはし よしのり)

1990年山形大学医学部卒業後、同大学眼科講師、ウプサラ大学留学を経て2007年10月に金井たかはし眼科を開院。日本眼科学会専門医。山形県眼科医会理事。

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