花粉症と頭痛
花粉症が猛威をふるっています。花粉症といえば鼻水や目のかゆみが有名ですが、頭痛を引き起こすことがあるのをご存じですか?
副鼻腔炎から頭痛に
2022年に報告された論文で、世界中で鼻炎と頭痛はいずれも4~5月、9月にピークが発生し、鼻炎と全ての種類の頭痛は強い相関があることが分かりました。
花粉症でくしゃみや鼻水、鼻づまりなどアレルギー性鼻炎(びえん)の症状があると、粘膜(ねんまく)の腫(は)れや鼻水によって自然に口がふさがれ、副鼻腔(ふくびくう)から鼻水などの分泌物や異物を排出できなくなります。
こうして副鼻腔炎(蓄膿症[ちくのうしょう])を発症すると、鼻の周りや顔面に痛みが出たり、頭痛が起きることがあります。

サイトカインの増殖
また、鼻粘膜に花粉が入ってくると、炎症細胞が刺激され、体内で異物を排除しようとする生理活性物質「サイトカイン」を体内で増殖させます。それが頭痛につながることもあります。
インフルエンザや感冒で発熱した際などに頭痛が起きることはよくありますが、これと同じメカニズムですね。
回数や症状にも影響
花粉症が片頭痛の発生回数を増やしたり、症状を重くしたりすることがあります。アメリカの研究報告で、40歳未満の方で花粉症の治療をしている方はしていない方に比べ片頭痛の程度と頻度が確実に減ることが分かりました。
花粉症をきちんとコントロールする事が片頭痛自体にも良い影響を及ぼす事になります。花粉症が起きると、普段の頭痛が悪化する場合が多いので、毎年花粉症に悩まされる人は早めに花粉症の治療を開始しましょう。
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花粉症対策が万全でも頭痛が改善しない時は、頭痛の原因は他にある可能性もあるので専門医に相談しましょう。

嶋北 内科・脳神経外科クリニック 院長
佐藤 篤(さとう あつし)
2002年山形大学医学部卒業。山大医学部附属病院、山形済生病院、済生館病院などを経て現職。日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医。医学博士。


