新型コロナワクチン
やまコミ読者の皆さんは、10月1日から新型コロナワクチンの「定期接種」が始まることをご存知ですか?
10月から定期接種に
新型コロナワクチンは昨年度まで、全額公費負担で無料で接種できました。それが10月1日以降は季節性インフルエンザと同様、接種費用の一部自己負担が求められる定期接種になるのです。
対象は65歳以上の高齢者と、重い基礎疾患を持つ60~64歳の人です。期間は市町村によって異なりますが、山形市の場合は来年3月15日まで。ワクチンは変異株オミクロン株の新系統「JN.1」やその派生型に対応したものを使います。
山形市は3500円
費用も市町村によって異なりますが、最大7000円となるよう国が接種1回当たり8300円を市町村に助成し、これに市町村が助成を上乗せします。
山形市の場合は個人の負担は3500円になります。山形市以外の方はお住まいの市町村にお問い合わせください。
対象外の人は自己負担
定期接種の対象外の人のワクチン接種は全額自己負担になり、その額は医療機関によって異なります。当院では国の助成がない1万5300円に設定しましたが、この額では大部分の方は接種を見送ることになると思われます。
治療薬は高額ですが
なお、新型コロナの治療薬に対する公費支援が3月末で終了したことに伴い、費用は自己負担が求められるようになっています。
治療薬には経口薬としてラゲブリオ、パキロビッド、ゾコーバの3種類がありますが、5日分の自己負担額は3割負担の人で1万5000~3万円になります。
比較的高額なところがネックですが、75歳以上の方には重症化リスクの説明をしてなるべく内服していただくようにしています。
きくち内科医院 院長
菊地 義文(きくち よしふみ)
1985年(昭和60年)東北大学医学部卒業。同大医学部第三内科を経て96年に山形市立病院済生館へ。2013年4月に「きくち内科医院」開院。