クーリッジ効果
新しい女性を目の前にした男性が性的に興奮し、複数の女性と肉体関係を持ちたがる性癖は「クーリッジ効果」と呼ばれています。
米第30代大統領に由来
この名称は米国の第30代大統領のJ・C・クーリッジに由来します。
クーリッジ大統領と夫人が鶏舎を見学した時のことです。最初に通りかかった夫人がオスとメスの交尾に目をとめ、オスは1日に何回交尾をするのか係員に尋ねました。
係員が「何十回もです」と答えると、夫人は「それを夫にも教えてあげてちょうだい」と言ってその場を立ち去りました。
相手が違えば
ほどなく同じ鶏舎を訪れた大統領に、係員は夫人に言われた通りオスの精力絶倫ぶりを教えます。それを聞いた大統領は「オスの相手はいつも同じメスなのか?」と尋ねました。
係員が「いいえ、毎回違う相手です」と答えると、大統領はニヤリと笑って言いました。「それを妻に教えてやってくれ」
万国共通、哺乳類全般
日本でも芸能人や政治家の浮気が週刊誌などで報道されているように、クーリッジ効果は万国共通のようです。
人間に限らず、ラット、マウス、ヒツジ、ウシ、サルなどのオスでこの効果は確認されています。またオスだけではなく、メスでも見られる場合があります。
浮気の理由にはならず
2020年の日本家族計画協会の調べによれば、パートナー以外との性行為の経験は男性67.9%、女性46.3%で、男女とも若い世代ほど浮気経験率は高く、20~40代の男女の約3人に1人は現在進行形でした。
パートナーへの性的興奮の度合いが時間とともに低下するのはある程度までは本能と考えられますが、浮気を正当化する理由にはなりません。
山形徳洲会病院院長
笹川 五十次(ささがわ いそじ)
1982年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業、86年同大学大学院修了後、ハワイ州立大学医学部を経て、04年に山形徳洲会病院副院長、08年から現職。日本泌尿器科学会認定泌尿器科専門医、日本透析医学会認定透析専門医、日本腎臓学会認定腎臓専門医。